ザ魚問答|イクラはどうやってできるの?

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ザ魚問答
おはようございます。

イクラといえば、鮭の卵を塩漬けなどにした食べ物として知られています。
赤く輝く粒がご飯の上に並ぶ姿は、秋の味覚を代表するものの一つです。
しかし、鮭のお腹の中にある卵が、最初からイクラのような粒になっているわけではありません。
鮭が成長し、産卵の時期を迎えるまでには、卵が少しずつ作られていく過程があります。
では、イクラになる卵は、鮭の体の中でどのようにできているのでしょうか。
今回は、鮭の卵ができる仕組みから、イクラになるまでの流れを順番に見ていきます。

1.イクラの正体は鮭の卵

イクラの正体は、鮭が産卵するために作った卵です。
日本でイクラとして食べられているものには、シロザケやベニザケ、カラフトマスなど、さまざまな魚の卵が使われます。
ただし、一般的な鮭のイクラは、成熟したメスの鮭から取り出した卵を加工したものです。
鮭の卵は、魚の体内にある段階では卵巣の中にまとまって存在しています。
一粒ずつ独立した状態でお腹の中に入っているわけではありません。
卵巣の中では、多数の卵が細かな膜などに包まれるようにしてまとまっています。
産卵の時期が近づくと、卵はどんどん成長し、最終的には一粒ずつが見えるほど大きくなります。
この成熟した卵を取り出して、ほぐして味付けしたものが、私たちが食べているイクラです。

2.鮭の卵はいつから作られるの?

鮭の卵は、産卵する直前になって突然作られるわけではありません。
卵になる細胞は、鮭が成長していく過程の中で存在しています。
ただし、最初から現在のイクラのような大きさや色をしているわけではありません。
成熟する前の卵は非常に小さく、外から見てもイクラとはまったく違う姿をしています。
鮭が成長して繁殖できる年齢になると、体の中では生殖に関係する仕組みが活発になります。
メスでは卵巣の中にある卵が少しずつ成長していきます。
この成長には、体が蓄えてきた栄養が使われます。
つまり、鮭が大きく育つことは、筋肉だけを大きくすることではありません。
将来の卵を育てるための準備も、体の中で少しずつ進んでいるのです。

3.卵が大きくなる仕組みとは?

卵が成長する過程で重要になるのが、卵の中に栄養を蓄えることです。
魚の卵は、産み落とされたあとに成長する小さな命を支える必要があります。
そのため、成熟が進むにつれて卵の中にはさまざまな栄養が蓄えられていきます。
この変化によって、卵は少しずつ大きくなります。
鮭が川へ向かう時期になると、卵の成熟も大きく進みます。
卵巣そのものも大きくなり、腹部がふくらんで見えるようになります。
魚を開いたときに、お腹の中から大きな卵巣が出てくることがありますが、それが産卵を控えた卵の集まりです。
卵一粒一粒が成長することで、卵巣全体も大きくなっていきます。
そのため、産卵直前のメスの鮭では、卵巣が体の中でかなり大きな割合を占めることもあります。

4.イクラが赤いのはなぜ?

イクラといえば、透明感のある赤やオレンジ色を思い浮かべる人が多いでしょう。
この色は、卵の中に含まれる色素と関係しています。
鮭は海で生活している間、エサからさまざまな栄養を取り込みます。
その中には、卵の色にも関係する色素成分があります。
代表的なものがアスタキサンチンです。
アスタキサンチンは、鮭の身が赤みを帯びることにも関係する色素です。
鮭が食べたエサに含まれる色素などが体内で利用され、卵にも蓄えられていきます。
そのため、成熟した鮭の卵は、黄色からオレンジ色、赤みを帯びた色などになります。
イクラの色は単なる見た目ではなく、鮭が海で栄養を取り込み、それを卵へ運んできた結果でもあるのです。

5.卵巣の中ではイクラがどう並んでいる?

鮭をさばいたときに出てくる卵巣は、イクラの粒がまとまったように見えます。
これは、卵が卵巣の中でまとまって育っているためです。
卵巣の中では、無数の卵が薄い膜などによってまとめられています。
この状態では、一粒ずつの卵を箸でつまむようなことはできません。
加工するときには、このまとまりをほぐして卵を一粒ずつ分離します。
この作業によって、私たちが知っているイクラの形に近づいていきます。
つまり、鮭のお腹から取り出した卵巣と、瓶やパックに入ったイクラでは、見た目が大きく違っていても、元をたどれば同じ卵です。
卵巣の中で大切に育てられた卵が、産卵を迎えることで外へ出る準備を整えているのです。

6.鮭が川へ帰ると卵はどうなる?

鮭は成長すると海から生まれた川へ向かって移動し、産卵を目指します。
この時期になると、メスの体では卵の成熟が進んでいます。
川を上る途中では、海にいるときとは異なる環境に入るため、体にも大きな変化が起こります。
食べる量が少なくなったり、体の外見が変化したりすることもあります。
それでも、卵にはすでに産卵に向けた準備が進められています。
やがて産卵場所へ到着すると、メスは川底に卵を産みます。
その卵にオスが精子をかけることで受精が起こります。
この瞬間、卵は次の世代へつながるための段階へ進みます。
私たちが食べるイクラは、この産卵直前に成熟した卵を取り出したものなのです。

7.生の卵がイクラになるまで

鮭から取り出した卵は、そのままでは一般的なイクラとして食べる状態ではありません。
まず、卵巣から卵を取り出し、一粒ずつにほぐす作業が行われます。
このとき、卵を包んでいる膜などを取り除き、粒を分離します。
その後、塩漬けなどの加工が行われます。
塩によって味がつくだけではなく、卵の状態にも変化が起こります。
加工方法によって、食感や味、色合いなども変わります。
家庭で食べるイクラには、しょうゆなどを使って味付けしたものもあります。
こうして、鮭の体内で育った卵は、食品としてのイクラへと姿を変えていきます。
つまりイクラは、鮭の卵そのものではありますが、私たちが食べるイクラになるまでには、取り出す、ほぐす、味付けするといった加工が加わっているのです。

8.イクラと筋子は何が違う?

イクラと筋子は、どちらも鮭やマスの卵を使った食品です。
大きな違いは、卵の状態にあります。
筋子は、卵が卵巣の膜につながった状態で加工されたものです。
一方、イクラは卵巣から卵をほぐし、一粒ずつに分けたものです。
そのため、筋子を見ると卵がまとまっているように見えますが、イクラは粒がばらばらになっています。
どちらも元をたどれば同じ鮭の卵ですが、加工する段階で姿が変わります。
食感にも違いがあり、筋子はまとまりのある食感を楽しめる一方、イクラは一粒ずつ口の中ではじけるような食感があります。
「イクラ」と「筋子」は別の魚の卵ではなく、同じような卵を異なる状態で加工した食品なのです。

9.イクラの粒が口の中ではじける理由

イクラを食べたときに特徴的なのが、粒が口の中ではじけるような食感です。
これは、卵の表面を包む卵膜が関係しています。
成熟した魚の卵は、内部に栄養を蓄えながら、外側を膜で守られています。
この膜があることで、卵の中身が保たれています。
イクラを噛むと、この膜が破れて中の液体が出てきます。
それが、イクラ独特の「プチッ」とした食感につながります。
ただし、加工や保存の状態によって卵膜の強さは変わります。
新鮮な卵でも、扱い方によって食感が変わることがあります。
イクラの食感は、味付けだけで決まるものではありません。
鮭の体内で卵が成長するときに作られた構造そのものが、あの独特な食感を生み出しているのです。

10.鮭の体の中でイクラが完成するまでの流れ

イクラができるまでを順番に整理すると、まず鮭の体内に卵のもととなる細胞が存在します。
鮭が成長して繁殖できる時期になると、メスの卵巣で卵が成長していきます。
成熟が進むにつれて卵の中には栄養が蓄えられ、卵そのものが大きくなります。
さらに、色素なども蓄えられ、イクラらしいオレンジ色や赤みが見られるようになります。
産卵の時期が近づくと、卵巣は大きくなり、たくさんの成熟した卵がまとまった状態になります。
この卵巣から卵を取り出して一粒ずつにほぐし、塩やしょうゆなどで味付けすると、食品としてのイクラになります。
つまり、イクラは短時間で突然作られるものではありません。
鮭が成長し、海で栄養を蓄え、産卵へ向かう長い時間の中で、少しずつ作られているのです。

11.まとめ|イクラは鮭が次の命のために作る卵

イクラは、鮭のメスが産卵するために体の中で育てた卵です。
卵は最初から大きな赤い粒をしているわけではなく、鮭の成長とともに少しずつ成熟していきます。
卵の中には次の命を育てるための栄養が蓄えられ、成熟が進むにつれて大きさや色も変化します。
そして産卵の時期が近づくと、卵巣の中にはたくさんの成熟した卵がまとまった状態になります。
その卵を取り出して一粒ずつにほぐし、味付けしたものが、私たちが食べているイクラです。
また、卵巣の膜につながった状態で加工すれば筋子になり、卵をほぐして一粒ずつにすればイクラになります。
普段はご飯の上に乗った赤い粒として見ることが多いイクラですが、その一粒一粒には、鮭が成長し、海で栄養を蓄え、産卵へ向かうまでの過程が詰まっています。
イクラを見るとき、その一粒が鮭の体の中で長い時間をかけて育った卵だと知ると、いつもの食卓でも少し違った見方ができるのではないでしょうか。

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今日もいい一日になりますように。

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