テンジクタチ(天竺太刀)の秘密すべてご紹介!基礎知識からおもしろ雑学までやさしく解説

おはようございます。

タチウオに姿カタチがよく似た魚で、タチウオより暖かい海を好む「テンジクタチ」。
味わいは、タチウオに負けず劣らず美味しい魚です。
九州より南での漁獲が多いため、本土ではとても珍しい魚です。

基礎知識からおもしろ雑学まで、今日はテンジクタチの秘密すべてご紹介します。

テンジクタチ(天竺太刀)の基本情報

太刀魚の薄造り

テンジクタチ(天竺太刀)の種類・寿命

テンジクタチは顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目サバ亜目タチウオ科タチウオ属に属します。
タチウオ属のなかまには、「オキナワオオタチ」「タチウオ」などがいます。

テンジクタチは1歳で25センチくらい、2歳で35センチくらい、3歳で45センチくらいまで成長します。
また、テンジクタチの寿命は、6年ほどです。

テンジクタチ(天竺太刀)の生態・食性

テンジクタチは和歌山県から沖縄県に広く分布しており、水深10から200メートルほどの海域に生息しています。
テンジクタチは夜行性の魚で、日中は深場で潜んでおり、夜になるとエサを求め浮上します。
テンジクタチは雑食性で、小魚や甲殻類などを食べて生活しています。
普段はウミヘビの様にクネクネ泳いでいますが、捕食時は立ち泳ぎをして頭上を通り過ぎる獲物をパクリと捕らえます。

また、テンジクタチの産卵期は4月から8月です。

テンジクタチ(天竺太刀)の特徴と代表産地

外見 体長は100センチ程度
体形は帯状で細長い
体色は銀白色
ウロコがない
尾が細長い
下あごが突き出ている
歯が鋭い
背ビレと目が黄色
口床が淡い色
腹ビレが無い
尻ビレが無い
柔らかい身質
脂ノリがいい
うま味と甘味がある
皮が柔らかい
クセがない
身離れがいい
卵巣が美味しい
熱しても柔らかい
7月~11月
漁方 釣り
産地 鹿児島県

テンジクタチ(天竺太刀)の由来の秘密

テンジクタチ(天竺太刀)の由来

タチウオはカラダが細長く体色が銀白色で、「太刀(たち)」に似ている魚ということから、「タチウオ」と呼ばれた。
また、テンジクタチはタチウオよりも熱帯域(テンジク)にいる魚ということから、「テンジクタチ」と呼ばれた。

テンジクタチ(天竺太刀)を漢字で書くと「天竺太刀」

テンジクタチを漢字で書くと「天竺太刀」です。
太刀魚は体色が銀色で「太刀のような魚」ということから、「太刀魚」と書きます。
また、テンジクタチは暖かい海を好むタチウオで、「天竺(熱帯域)」にいるタチウオということから、「天竺太刀」と書きます。

テンジクタチ(天竺太刀)を英語で書くと「Common hairtail」

タチウオを英語で書くと「Common hairtail」です。
「Common」は一般的という意味です。
「Hairtail」は髪のしっぽという意味です。
実は世界的にみると、タチウオよりテンジクタチの方が一般的なのです。

テンジクタチ(天竺太刀)の栄養

テンジクタチは高タンパク低脂質な食材です。
どのような栄養があるかまとめました。

・DHA(脳細胞の活性化や脳の発達に働きかける)
・EPA(血液をサラサラにし、中性脂肪を下げる)
・タンパク質(筋肉細胞の維持、免疫力高上)
・ビタミンA(皮膚や粘膜を正常に保つ)
・ビタミンB群(神経の機能の正常化)
・ビタミンD(カルシウムの吸収を促進)
・ビタミンE(抗酸化作用)
・ナイアシン(血行促進、冷え性改善)
・コラーゲン(皮膚の弾力や損傷を修復)
・葉酸(細胞の生まれ変わりを助ける働き)
・パントテン酸(糖質、脂質の代謝を促す)
・鉄分(貧血の防止)
・リン(歯や骨を丈夫にする)
・マグネシウム(カラダの代謝を促す)
・カルシウム(骨を強くし骨粗鬆症を予防)
・カリウム(細胞内の浸透圧を調整、むくみ防止)
・グルタミン酸(興奮系の伝達物質を分泌させる)
・グリシン(肌のハリと弾力を保つ)
・ロイシン(筋肉のエネルギー源)
・リジン(カラダの免疫力を高める)
・パントテン酸(糖質、脂質の代謝を促す)
・アスパラギン酸(ミネラルを体内に取り込む)
・アラニン(二日酔いの改善)
・プロリン(コラーゲンの生成を促す)

テンジクタチ(天竺太刀)の目利きポイント!

テンジクタチ(天竺太刀)にも個体差は必ずあります。一人ひとりみんな個性があるようにテンジクタチ(天竺太刀)にも個性があります。下記をご参考にわたし好みのMyテンジクタチ(天竺太刀)を是非見つけてください。

1.体長1メートル程度
2.目に膨らみがあり澄んでいる
3.エラが鮮やかな紅色
4.身に張りがある
5.体色が綺麗な銀色

よくわからない!という方ご来店ください。店主が詳しく解説します。
いつもと違う見方をすると魚選びがとっても楽しくなります。

タチウオ(太刀魚)のさばき方

店主がタチウオを3枚おろしから刺身まで、1ステップずつ丁寧にご紹介します。
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テンジクタチ(天竺太刀)のおもしろ情報

テンジクタチ(天竺太刀)の地方名

テンジクタチ(天竺太刀)は地域によりユニークな名前で呼ばれています。

・タチウオ:関東地方

・タチヌイユ:沖縄県

テンジクタチ(天竺太刀)が付く地名

タチウオ(太刀魚)が付く地名

・一宇太刀之本(いちうたちのもと):徳島県美馬郡つるぎ町
・太刀打(たちうち):青森県五所川原市
・太刀浦海岸(たちのうらかいがん):福岡県北九州市門司区
・三瓶町有太刀(みかめちょうあらたち):愛媛県西予市
・御太刀(みたち):山梨県大月市
・三野町太刀野(みのちょうたちの):徳島県三好市
・三野町太刀野山(みのちょうたちのやま):徳島県三好市

テンジクタチ(天竺太刀)のまとめ

テンジクタチは日本の南部に多く分布している魚で、本州では見かけることはあまりありません。
タチウオより大型で、脂ノリがいいのが特徴です。
またテンジクタチは沖縄美ら海水族館でも展示されている魚で、泳ぎが美しいと人気の魚です。

ご興味のある方は、お問い合わせください。

きのした生魚店には個性あふれる鮮魚が揃っています。

今日もいい一日になりますように。

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