ノロゲンゲ(野呂幻魚)の秘密すべてご紹介!基礎知識からおもしろ雑学までやさしく解説

おはようございます。

近年テレビで取り上げられることが増え、認知度が上がった魚、「ノロゲンゲ」。
寒天のようにヌルヌルしたカラダが特徴です。
全身が粘液で覆われ、くりくりとした愛らしい目をしています。
単に「ゲンゲ」と呼ぶと本種のことです。
ノロゲンゲは深海魚で、謎が多い魚です。
ノロゲンゲは広島県ではあまり認知されていませんが、北陸地方で人気の魚です。
ノロゲンゲは他のゲンゲと異なり、海底にとどまらず常に浮遊している魚です。

基礎知識からおもしろ雑学まで、今日はノロゲンゲの秘密すべてご紹介します。

ノロゲンゲ(野呂幻魚)の基本情報

ノロゲンゲ

ノロゲンゲ(野呂幻魚)の種類・寿命

ノロゲンゲは硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目ゲンゲ亜目ゲンゲ科ノロゲンゲ属に属します。
ノロゲンゲのなかまには、「シロゲンゲ」「カンテンゲンゲ」「クロゲンゲ」「アゴゲンゲ」「タナカゲンゲ」「イレズミガジ」などがいます。

また、ノロゲンゲの寿命は明確にはわかっていません。
ノロゲンゲは深海魚で解明されていないことが多い魚です。

ノロゲンゲ(野呂幻魚)の生態・食性

ノロゲンゲは北海道から山口県までの日本海側に多く分布しており、水深200メートルより深い大陸棚などの深海に生息します。
ノロゲンゲは貝や多毛類などを食べてt生活しています。

また、ノロゲンゲの産卵期は12月頃です。

ノロゲンゲ(野呂幻魚)の特徴と代表産地

外見 体長は30センチ程度
体形は細長い紡錘形
全身画半透明のゼラチン質
ウロコは細かい楕円形
目が比較的大きい
鋭い歯がある
胸ビレはあるが腹ビレはない
背ビレが繋がっている
ウナギに体形が似ている
まったくクセのない味わい
白身魚で水分が多い
皮がコラーゲンたっぷり
口の中に入れるととろける
骨が柔らかい
ホストうま味が増す
熱しても硬くならない
12月~2月
漁方 底曳き網
産地 福井県
石川県
富山県
新潟県

ノロゲンゲ(野呂幻魚)の由来の秘密

ノロゲンゲ(野呂幻魚)の由来

ゲンゲはカニ漁で一緒に漁獲される魚で、古くは捨てられていました。
そのため「下魚(げぎょ)」と呼ばれており、それが転じ「ゲンゲ」と呼ばれた。
また、ノロゲンゲは海底近くをのろのろと泳ぐため、「ノロゲンゲ」と呼ばれた。

ノロゲンゲ(野呂幻魚)を漢字で書くと「野呂幻魚」

ゲンゲは幻のように舌の上で溶けていく魚のため、「幻魚」と書きます。
また、ノロゲンゲは当て字で「野呂幻魚」と書きます。

ノロゲンゲ(野呂幻魚)を英語で書くと「Porous-head eelpout」

ノロゲンゲを英語で書くと「Porous-head eelpout」です。
「Porous-head」は、英語で「浸透性のある頭」という意味で、ノロゲンゲがトロトロした粘膜に覆われていることからです。
「Eelpout」は、英語で「ウナギの口」という意味で、ノロゲンゲの口がウナギの口に似ていることからです。

ノロゲンゲ(野呂幻魚)の栄養

ノロゲンゲは高タンパク質高カロリーな食材です。
どのような栄養があるかまとめました。

・コラーゲン(皮膚の弾力や損傷を修復)
・タンパク質(筋肉細胞の維持、免疫力高上)
・ナイアシン(血行促進、冷え性改善)
・ビタミンA(皮膚や粘膜を正常に保つ)
・ビタミンB群(神経の機能の正常化)
・ビタミンD(カルシウムの吸収を促進)
・ビタミンE(抗酸化作用)
・葉酸(細胞の生まれ変わりを助ける働き)
・マグネシウム(カラダの代謝を促す)
・カルシウム(骨を強くし骨粗鬆症を予防)
・カリウム(細胞内の浸透圧を調整、むくみ防止)

ノロゲンゲ(野呂幻魚)の目利きポイント!

ノロゲンゲ(野呂幻魚)にも個体差は必ずあります。一人ひとりみんな個性があるようにノロゲンゲ(野呂幻魚)にも個性があります。下記をご参考にわたし好みのMyノロゲンゲ(野呂幻魚)を是非見つけてください。

1.カラダに透明感がある
2.ヒレが潤っている
3.身が硬く締まっている
4.目が澄んでいる
5.ゼラチン質の皮が厚い

よくわからない!という方ご来店ください。店主が詳しく解説します。
いつもと違う見方をすると魚選びがとっても楽しくなります。

ノロゲンゲ(野呂幻魚)のさばき方

店主がノロゲンゲを煮付け用にさばきます。1ステップずつ丁寧にご紹介します。
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ノロゲンゲ(野呂幻魚)のおもしろ情報

ノロゲンゲ(野呂幻魚)の地方名

ノロゲンゲ(野呂幻魚)は地域によりユニークな名前で呼ばれています。

・ゲンゲ:全国各地
・ゲギョ:全国各地

・クニャラ:石川県
・グベ:兵庫県
・グラ:京都府
・ゲンギョ:新潟県
・ゲンゲンボー:石川県
・シロゲンギョ:新潟県
・スガヨ:秋田県
・テノロ:山形県
・トギ:富山県
・ドギ:富山県
・ノメ:兵庫県
・ノロ:山形県
・ミズウオ:石川県、福井県
・ミズベコ:福井県
・ミズロコ:福井県

ノロゲンゲ(野呂幻魚)の付く地名

ノロ(野呂)の付く地名

・阿野呂(あのろ):北海道夕張郡栗山町
・一宮町北野呂(いちのみやちょうきたのろ):山梨県笛吹市
・一宮町南野呂(いちのみやちょうみなみのろ):山梨県笛吹市
・川尻町野呂山(かわじりちょうのろさん):広島県呉市
・野呂山(のろさん):広島県呉市
・野呂町(のろちょう):千葉県千葉市若葉区
・安浦町野呂山(やすうらちょうのろさん):広島県呉市

ノロゲンゲ(野呂幻魚)のまとめ

ノロゲンゲはカニ漁の副産物として漁獲されており、以前は廃棄されることが多かった魚です。
北陸地方では昔からよく食べられており、近年テレビなどで取り上げることが増えたことにより全国での消費も加速しました。
ノロゲンゲは鮮度が落ちるのが早いため、日本海側での消費が多い魚です。
食用になるゲンゲは、「ノロゲンゲ」「タナカゲンゲ」「カンテンゲンゲ」「シロゲンゲ」の4種です。
ご興味のある方はぜひお問い合わせください。

きのした生魚店には個性あふれる鮮魚が揃っています。

今日もいい一日になりますように。

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