アイゴ(バリ)の秘密すべてご紹介!基礎知識からおもしろ雑学までやさしく解説

おはようございます。

未利用魚としてあまり認知度のない「アイゴ」。
アイゴは雑食性のため生息域により、味が大きく変わる魚です。
また、アイゴのヒレには鋭いトゲがあり毒を持っているため、取り扱いには注意が必要な魚でもあります。

時期や鮮度・個体によっては臭みが強い魚ですが、旬の秋は旨みがつよく臭みも無くとても美味しい魚です。
特に瀬戸内海では、秋に漁獲される小型のアイゴはとても高値で流通しています。
雑魚として取り扱われることが多いアイゴですが、とても魅力的な魚です。

基礎知識からおもしろ雑学まで、今日はアイゴの秘密すべてご紹介します。

アイゴ(バリ)の基本情報

アイゴ

アイゴ(バリ)の種類・寿命

アイゴは顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目ニザダイ亜目アイゴ科アイゴ属に属します。
アイゴ属のなかまには、「ゴマアイゴ」「ゴールデンラインドラビットフィッシュ」「サンゴアイゴ」「ハナアイゴ」「ヒフキアイゴ」「ヒメアイゴ」「ブチアイゴ」「マジリアイゴ」「ムシクイアイゴ」などがいます。

また、アイゴの寿命は8年ほどです。

アイゴ(バリ)の生態・食性

アイゴは青森県から沖縄県までの比較的暖かい海域に分布しており、比較的浅い岩礁域で群れで生息しています。
アイゴは主に海藻類を食べて生活していますが、雑食性で魚や虫なども食べるため、生息域で味が大きく変化します。

また、アイゴの産卵期は4月から7月頃です。

アイゴ(バリ)の特徴と代表産地

外見 全長は25センチ程度
体形は側扁している
体色は黄色がかったグレー
背ビレ、尻ビレ、腹ビレにトゲがある
ヒレに毒を持っている
カラダに白い斑点がある
口がおちょぼ口
歯が上下についている
うま味が非常に強い
皮が厚いが柔らかい
上品な白身
脂のあ編みがある
噛めば噛むほどうま味がある
熱しても硬く締まらない
臭みがある個体がある
11月~2月
漁方 刺し網
定置網
釣り
産地 徳島県

 

アイゴ(バリ)の由来の秘密

アイゴ(バリ)の由来

アイゴはトゲがある魚という意味で、アイヌ語で「イラクサ(刺草)」を「アイ」と呼ぶことに由来しています。

アイゴ(バリ)を漢字で書くと「藍子」

アイゴを漢字で書くと「藍子」です。
アイゴの体色が「藍色(アイイロ)」であることからです。

アイゴ(バリ)を英語で書くと「Mottled spinefoot」

アイゴを英語で書くと「Mottled spinefoot」です。
「Mottled」は「まだら模様の」という意味です。
「Spinefoot」はアイゴ属の魚を意味しています。

アイゴ(バリ)の栄養

アイゴはたんぱくな白身魚です。
どのような栄養があるかまとめました。

・タンパク質(筋肉細胞の維持、免疫力高上)
・ナイアシン(血行促進、冷え性改善)
・ビタミンA(皮膚や粘膜を正常に保つ)
・ビタミンB群(神経の機能の正常化)
・ビタミンD(カルシウムの吸収を促進)
・ビタミンE(抗酸化作用)
・鉄分(貧血の防止)
・葉酸(細胞の生まれ変わりを助ける働き)
・リン(歯や骨を丈夫にする)
・マグネシウム(カラダの代謝を促す)
・カルシウム(骨を強くし骨粗鬆症を予防)
・カリウム(細胞内の浸透圧を調整、むくみ防止)
・グルタミン酸(興奮系の伝達物質を分泌させる)
・グリシン(肌のハリと弾力を保つ)
・ロイシン(筋肉のエネルギー源)
・リジン(カラダの免疫力を高める)
・アスパラギン酸(ミネラルを体内に取り込む)
・アラニン(二日酔いの改善)

アイゴ(バリ)の5つの目利きポイント!

アイゴにも個体差は必ずあります。一人ひとりみんな個性があるように アイゴにも個性があります。下記をご参考にわたし好みのMy アイゴを是非見つけてください。

1.刺身は活魚
2.体色が明るい色合い
3.カラダに潤いがある
4.腹にエサが入っていない
5.エラが鮮やかな紅色

よくわからない!という方ご来店ください。店主が詳しく解説します。
いつもと違う見方をすると魚選びがとっても楽しくなります。

アイゴ(バリ)のおもしろ情報

アイゴ(バリ)の地方名

アイゴ(バリ)は地域によりユニークな名前で呼ばれています。

・アーノイオ:加護し今健
・アイ:愛知県、和歌山県、徳島県
・アイコ:石川県
・アイタロウ:島根県、山口県
・アイノウオ:島根県、福岡県
・アイノバネ:三重県
・アイノバリ:三重県、和歌山県
・アイノマリ:和歌山県
・アイハゲ:愛媛県
・アイハゲ:愛媛県、高知県
・アイバリ:愛知県
・アイボシャ:徳島県
・アエ:三重県、高知県
・アヤゴ:愛知県
・アヤノウオ:長崎県
・アワ:山口県
・イタイタ:富山県
・イタダイ:富山県
・イバリ:福岡県
・ウミアイ:宮崎県、熊本県
・エイノウオ:静岡県
・エー:沖縄県
・エーグァー:沖縄県
・エーグヮー:沖縄県
・エエノウオ:熊本県
・エーバリ:愛知県
・エノシマ:鹿児島県
・オイシャ:山口県
・カラクチ:京都府
・グルマグ:沖縄県
・シブカミ:和歌山県
・シャク:静岡県
・シャクシャ:静岡県
・スク:鹿児島県
・ネショウベン:茨城県
・バリ:静岡県、三重県、広島県、岡山県、山口県
・バリゴ:和歌山県、香川県、徳島県
・バリコ:和歌山県、徳島県
・バリタレ:山口県
・マーエー:沖縄県
・ミャーン:沖縄県
・ミャン:沖縄県
・メラタイ:島根県
・モクラエ:山口県
・ヤー:長崎県、熊本県
・ヤーノイオ:熊本県
・ヤノウオ:長崎県
・ヤノバリ:長崎県
・ヤバリ:長崎県
・ヤンイヨ:長崎県

アイゴ(バリ)が付く地名

・愛郷(あいごう):愛知県新城市
・美郷愛後(みさとあいご):徳島県吉野川市

アイゴ(バリ)のまとめ

アイゴは北海道以外の日本各地に分布しており、とても身近な魚です。
生息域によっては臭みが強く、トゲに毒もあるため、一般的には未利用魚となっています。
しかし、秋の瀬戸内海で漁獲されるアイゴは上品な白身で、うま味も強くとても美味しいです。
見極めが難しい魚ですが、ぜひ一度食べていただきたいです。

興味のある方は、ぜひお問合せください。

きのした生魚店には個性あふれる鮮魚が揃っています。

今日もいい一日になりますように。

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