サンマ(秋刀魚)七不思議。わかりやすく全て解説!

サンマ(秋刀魚)の七不思議!

サンマの刺身
おはようございます。

日本の四季を感じることができる、秋の味覚「サンマ」。
サンマは需要が年々増加していますが、漁獲量が減少し続けているため高級魚となりました。
それでも多くの方が「秋サンマ」を楽しみにされていると思います。
サンマについて雑学をもっと知りたいという方必見。

今日はサンマの「七不思議」をとってもわかりやすくご紹介します。

サンマ(秋刀魚)には胃がない

サンマの塩焼きの醍醐味は、やはりワタではないでしょうか。
サンマのワタは美味しく、丸ごと食べることができるとよく言います。
その理由は、サンマの消化器官に胃袋がなく、エサを短い腸で30分で消化・排泄するためです。
食べたものを短時間で消化・排泄するため、内臓の腐敗が少なく美味しいのです。
サンマはアミエビやプランクトンを食べて生活していますが、それは胃袋がないため、消化しやすいものを好んで食べているのです。

サンマ(秋刀魚)はウロコを飲む

サンマのワタを食べたとき、ウロコが喉に当たる経験をしたことがある方は多いかと思います。
サンマにウロコがあるのか疑問に思っている方もいらっしゃると思いますが、新鮮なサンマにはウロコがあります。
しかし、サンマのウロコは剥がれやすいため、ウロコが無いサンマが流通していることが多いです。

サンマの一般的な漁法は棒受網です。
この漁法は群れで回遊しているサンマを一網打尽に漁獲します。
そのため、サンマ同士がぶつかり合いウロコが剥がれてしまいます。
ストレスを感じたサンマはウロコを飲み込んでしまい、内臓にウロコがあるという訳です。

また初夏のサンマ漁は数が少なく、刺し網漁が一般的です。
刺し網漁で漁獲したサンマは、ウロコをほとんど飲んでいないため内臓が食べやすいです。

サンマ(秋刀魚)の下アゴは黄色い

サンマの下アゴをよく観察すると、アゴ先が黄色い個体がいます。
サンマを選ぶ際の目利きポイントのひとつで、黄色いほうが新鮮で美味しいと言われています。

サンマは動物性プランクトンを食べていますが、その中のカイアシ類というプランクトンにはカロチノイド系の黄色の色素が豊富に含まれています。
そのため、カイアシ類を多く食べたサンマのアゴ先は黄色くなっています。
このカイアシ類には脂肪分が豊富に含まれているため、カイアシ類を多く食べたサンマは脂ノリがよく美味しくなります。
また、この黄色いアゴ先は鮮度が落ちると茶色に変色してしまいます。

サンマ(秋刀魚)が立つ?

サンマは立つことができます。

それは足がついているという意味ではなく、サンマの漢字にあるように「刀(カタナ)」のように立てることができるという意味です。
尾ビレ側を刀のように持ち、ピンと頭を天に向けることができます。
これは鮮度を確認するひとつの方法で、立つサンマは鮮度がよく、立たないサンマは鮮度が落ちていると言われています。

ちなみに頭部側を持ち尾を天に向けたのでは、鮮度を測ることはできません。
なぜなら、頭の方が重量があるためです。

サンマを立てて鮮度を測る場合は、身を傷つけてしまう可能性があるため、購入した後にしましょう♪

サンマ(秋刀魚)漁の発祥は和歌山県

サンマ漁の発祥は約200年ほど前の熊野灘(和歌山県)です。
サンマは回遊魚ですが、他の回遊魚と比較すると沖合を回遊していす。
そのため効率的に漁獲できる漁法が江戸時代にはありませんでした。

サイラ大網という漁法が発明され、熊野灘でサンマ漁が発展していきました。
その後、房総半島に技術移転され脂ノリのいいサンマが江戸に送られるようになり、庶民の味となりました。

そのため熊野灘は、日本のサンマ漁発祥の地となりました。

サンマ(秋刀魚)は夏の魚?

サンマは秋を代表する魚で、秋サンマが脂ノリもよくとても美味しいです。
しかし、近年では夏の魚になりつつあります。
これは、いったいなぜなのでしょうか?

「温暖化のせい?」「不漁のせい?」
と、考える方もいらっしゃるかと思いますが、実は日本人の国民性によるものなのです。

日本では「初物(はつもの)」をとても大事にする文化があります。
初物とは「その年に初めて獲れたもの」のことで、本来は旬のものを言います。
ですので流通量が多いため、安価で美味しいということが魅力でした。

しかし近年、経済活動のため「早ければ早いほうがいい」という初物の概念が生まれてしまい、サンマも旬ではない夏に初サンマが流通するようになりました。
初サンマの入荷は7月上旬にまでなっています。
まだ梅雨も明けておらず、本格的な夏になる前に初サンマが出回っているという、なんともおかしな事態です。
サンマは回遊魚のため探せば旬でなくても漁獲することができてしまいます。
初サンマはとても高値で取引されており、正直脂がのっておらず秋サンマには劣ってしまいます。

サンマの全盛期は昔も今も変わらず10月です。
初物も良いですが、美味しく成熟した秋サンマを私は食べたいと思います(*^-^*)

サンマ(秋刀魚)の漢字は「三馬」

サンマを漢字で書くと「秋刀魚」と認識されている方は多いかと思います。
「秋に獲れる刀のような魚」ということで、この漢字があてられています。

しかし、江戸時代から明治時代には「三馬(サンマ)」表記されることが一般的でした。
夏目漱石の代表作である「吾輩は猫である」でも、サンマは「三馬(サンマ)」と表記されています。

サンマはカラダが長細いことから「狭真魚(サマナ)」と呼ばれており、それが転じ昔は「サウマ」と呼ばれていました。
この当て字として、「三馬(サンマ)」と表記されていたのです。

サンマ(秋刀魚)のさばき方

店主がサンマの3枚おろしからお刺身まで、1ステップずつ丁寧にご紹介します。

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サンマ(秋刀魚)の七不思議のまとめ

サンマは秋を代表する魚で、日本人にとって特別な魚のひとつです。
昔は安価で美味しい魚でしたが、近年は高級で美味しい魚となりました。
また秋のサンマはふっくらしており、脂ノリがいいです。
秋サンマの刺身は皮下脂肪が多く、特に美味しいです。

きのした生魚店では新鮮なサンマを仕入れております。
興味のある方は、お問合せください。

サンマ(秋刀魚)の目利きに関してはコチラをご確認ください。
サンマ(秋刀魚)の秘密すべてご紹介!基礎知識からおもしろ雑学までやさしく解説

今日もいい日になりますように。

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