コシナガマグロ(腰長鮪)の秘密すべてご紹介!基礎知識からおもしろ雑学までやさしく解説

中国地方では古くから好んで食べられている、安価なマグロ「コシナガマグロ」。
安くて美味しい魚ということで中国地方ではよく食べられているマグロですが、全国的には漁獲量が少なく認知度の低い魚です。
流通量が少ないため、市場関係者でもクロマグロの幼魚である「メジ」と間違うことがあります。

基礎知識からおもしろ雑学まで、今日はコシナガマグロの秘密すべてご紹介します。

コシナガマグロ(腰長鮪)の基本情報

koshinaga

コシナガマグロ(腰長鮪)の種類・寿命

コシナガマグロは顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目サバ亜目サバ科マグロ族マグロ属に属します。
マグロ属のなかまには、「キハダマグロ」「クロマグロ」「タイセイヨウクロマグロ」「ビンナガマグロ」「ミナミマグロ」「メバチマグロ」などがいます。

また、コシナガマグロの寿命は15年から20年ほどと言われています。

コシナガマグロ(腰長鮪)の生態・食性

コシナガマグロはインド洋から西太平洋に分布しており、日本近海では富山県から南の日本海と千葉県より南の太平洋を回遊しています。
コシナガマグロは群れで外洋の表層を回遊しながら、小魚を食べて生活しています。

また、コシナガマグロは年間を通して産卵しますが、北半球では夏が多いです。

コシナガマグロ(腰長鮪)の特徴と代表産地

外見 全長は1メートル程度
体重は7キロ程度
背は濃い青
腹は銀白色
目が大きい
体形はマグロらしい紡錘形
肛門から尾ビレまでが細長い
胸ビレが長い
腹に白い斑紋がある
クロマグロの幼魚に似ている
典型的な赤身魚
血合いが強く濃厚な味わい
ほんのり酸味がある
脂はあまりない
柔らかい身質
熱するとパサつく
10月~12月
漁方 置網
延縄
産地 長崎県
山口県
島根県

コシナガマグロ(腰長鮪)の由来の秘密

コシナガマグロ(腰長鮪)の由来

マグロは目が大きく真っ黒なことから、「目黒(マグロ)」となりました。
また、コシナガマグロはマグロ属で背ビレから尻ビレまでが長いため、腰が長く見えることから「コシナガマグロ」と呼ばれています。

コシナガマグロ(腰長鮪)を漢字で書くと「腰長鮪」

コシナガマグロを漢字で書くと「腰長鮪」です。
マグロは漢字で「鮪」と書きます。
有の字の「ナ」は持っている「月」は肉付きという意味から魚ヘンに有と書きます。

また、コシナガマグロは腰が長く見えることから「腰長鮪」と書きます。

コシナガマグロ(腰長鮪)を英語で書くと「Longtail tuna」

コシナガマグロを英語で書くと「Longtail tuna」です。
「Longtail」は、英語で「尾が長い」という意味で、コシナガマグロの背ビレから尻ビレまでが長いことからです。
「Tuna」は、英語で「マグロ」という意味です。

コシナガマグロ(腰長鮪)の栄養

コシナガマグロには鉄分が豊富に含まれています。
どのような栄養があるかまとめました。

・DHA(脳細胞の活性化や脳の発達に働きかける)
・EPA(血液をサラサラにし、中性脂肪を下げる)
・タウリン(肝機能を高める、生活習慣病予防)
・タンパク質(筋肉細胞の維持、免疫力高上)
・ビタミンA(皮膚や粘膜を正常に保つ)
・ビタミンB群(神経の機能の正常化)
・ビタミンD(カルシウムの吸収を促進)
・ビタミンE(抗酸化作用)
・ナイアシン(血行促進、冷え性改善)
・コラーゲン(皮膚の弾力や損傷を修復)
・葉酸(細胞の生まれ変わりを助ける働き)
・パントテン酸(糖質、脂質の代謝を促す)
・鉄分(貧血の防止)
・リン(歯や骨を丈夫にする)
・マグネシウム(カラダの代謝を促す)
・カルシウム(骨を強くし骨粗鬆症を予防)
・カリウム(細胞内の浸透圧を調整、むくみ防止)

コシナガマグロ(腰長鮪)の5つの目利きポイント!

コシナガマグロにも個体差は必ずあります。一人ひとりみんな個性があるように コシナガマグロにも個性があります。下記をご参考にわたし好みのMy コシナガマグロを是非見つけてください。

1.ふっくら太っている
2.全体に潤いがある
3.エラが綺麗な紅色
4.目が澄んでいる
5.腹にハリがある

よくわからない!という方ご来店ください。店主が詳しく解説します。
いつもと違う見方をすると魚選びがとっても楽しくなります。

マグロのさばき方

店主がクロマグロのブロックを柵におとします。
また中トロを刺身にします。
1ステップずつ丁寧にご紹介します。
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コシナガマグロ(腰長鮪)のおもしろ情報

マグロのことわざ

鮪の鼻(しびのはな)

誰も見たことがなく信じられないという意味。
マグロのあたまが美味しいので漁師があたまを切り取り市場に出していたため、誰もマグロのあたまを見たことがないことから。

コシナガマグロ(腰長鮪)の地方名

コシナガマグロ(腰長鮪)は地域によりユニークな名前で呼ばれています。

・シロシビ:鹿児島県
・セイヨウシビ:鹿児島県
・トンガリ:長崎県
・バケ:静岡県
・ビンツケ:長崎県

コシナガマグロ(腰長鮪)の付く地名

マグロが付く地名

・沼黒(ぬまぐろ):埼玉県熊谷市
・真畔町(まぐろちょう):愛知県名古屋市北区
・まぐろ本町(まぐろほんまち):鹿児島県いちき串木野市

コシナガマグロ(腰長鮪)のまとめ

コシナガマグロは春から秋にかけて流通する魚で、島根県や山口県で多く漁獲されます。
全国的には流通量が少なく認知度が低いですが、中国地方では安くて美味しいマグロと人気があります。
コシナガマグロは濃厚な血合いの味わいがあり、筋がなく柔らかいのが特徴です。
ご興味のある方はぜひお問い合わせください。

きのした生魚店には個性あふれる鮮魚が揃っています。

今日もいい一日になりますように。

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