テナガダコ(手長蛸)の秘密すべてご紹介!基礎知識からおもしろ雑学までやさしく解説
おはようございます。
韓国料理ブームの到来により人気者になった、「テナガダコ」。
テナガダコは韓国料理には欠かせない食材で、「サンナクチ(タコの踊り食い)」や「ナッ・コプ・セ(辛い鍋)」は特に大人気です。
テナガダコは日本でも古くから漁獲されていましたが、マダコやイイダコと比較すると、うま味がなく身が柔らかいことからあまり人気がありませんでした。
そのためテナガダコは安価で流通していました。
近年は韓国ブームもありテナガダコの知名度はあがり、価格も上昇しています。
基礎知識からおもしろ雑学まで、今日はテナガダコの秘密すべてご紹介します。
目次
テナガダコ(手長蛸)の基本情報
テナガダコ(手長蛸)の種類・寿命
テナガダコは、動物界軟体動物門頭足綱八腕目無触毛亜目マダコ超科マダコ科Callistoctopus属に属します。
テナガダコのなかまには、「サメハダテナガダコ」「シマダコ」「マダコ」「イイダコ」「ヒョウモンダコ」「スナダコ」などがいます。
また、テナガダコの寿命は3年ほどです。
テナガダコ(手長蛸)の生態・食性
テナガダコは北海道から九州南岸まで広く分布しており、水深200から400メートルほどの泥底に生息しています。
テナガダコは肉食性で貝やエビ・カニなどの甲殻類を食べて生活しています。
またテナガダコの産卵期は、8月から9月頃です。
テナガダコ(手長蛸)の特徴と代表産地
外見 | 全長70センチ程度 胴長15センチ程度 体色は白っぽい褐色 腕が長く胴体の5倍 伸縮性がありしなやかな体 頭部がツルっとして滑らか 噴水口がある 外套膜は卵形 |
味 | アミノ酸が豊富で旨味がある 身質が水っぽい 柔らかい身質 うま味が少ない 食感がいい 熱しても身が締まらない |
旬 | 4月から8月 |
漁方 | 底曳き網 |
産地 | 宮城県 長崎県 熊本県 鹿児島県 |
テナガダコ(手長蛸)の由来の秘密
テナガダコ(手長蛸)の由来
タコは足が多いことから「多股(たこ)」と呼ばれた。
また、テナガダコは胴と比較すると手が極端に長いことから、「テナガダコ」と呼ばれた。
テナガダコ(手長蛸)を漢字で書くと「手長蛸」
テナガダコを漢字で書くと「手長蛸」です。
タコは漢字で「蛸」と書きますが、本来は「海蛸子(うみだこ)」と書いていたものが省略されたものです。
本来は「蛸」はクモ(蜘蛛)を意味する漢字で、「海にひそむクモ」ということから「海蛸子」となったことが由来です。
また、テナガダコは「手が長い蛸」ということから、「手長蛸」と書きます。
テナガダコ(手長蛸)を英語で書くと「Long-armed octopus」
テナガダコを英語で書くと「Long-armed octopus」です。
「Long」は「長い」という意味です。
「Armed」は「武装した」という意味です。
「Octopus」は「タコ」という意味です。
つまり、長く武装した腕を持つタコということです。
テナガダコ(手長蛸)の栄養
テナガダコは低脂肪高タンパクでタウリンも豊富に含んでいます。
どのような栄養があるかまとめました。
・タウリン(肝機能を高める、生活習慣病予防)
・タンパク質(筋肉細胞の維持、免疫力高上)
・パントテン酸(糖質、脂質の代謝を促す)
・ビタミンA(皮膚や粘膜を正常に保つ)
・ビタミンB群(神経の機能の正常化)
・ビタミンE(抗酸化作用)
・鉄分(貧血の防止)
・葉酸(細胞の生まれ変わりを助ける働き)
・リン(歯や骨を丈夫にする)
・ナイアシン(血行促進、冷え性改善)
・マグネシウム(カラダの代謝を促す)
・カルシウム(骨を強くし骨粗鬆症を予防)
・カリウム(細胞内の浸透圧を調整、むくみ防止)
・グルタミン酸(興奮系の伝達物質を分泌させる)
・グリシン(肌のハリと弾力を保つ)
・ロイシン(筋肉のエネルギー源)
・リジン(カラダの免疫力を高める)
テナガダコ(手長蛸)の目利きポイント!
テナガダコ(手長蛸)にも個体差は必ずあります。一人ひとりみんな個性があるようにテナガダコ(手長蛸)にも個性があります。下記をご参考にわたし好みのMyテナガダコ(手長蛸)を是非見つけてください。
1.吸盤に吸着力がある
2.カラダに潤いがある
3.カラダに透明感がある
4.触ってはりがある
5.大き過ぎない個体
よくわからない!という方ご来店ください。店主が詳しく解説します。
いつもと違う見方をすると魚選びがとっても楽しくなります。
テナガダコ(手長蛸)のおもしろ情報
タコ(蛸)のことわざ
蛸の糞で頭へあがる(たこのくそであたまへあがる)
自分では得意だと思いあがっていることがらに対し、他人からはとるに足りないと見下されているという意味です。
昔タコの胴体は頭であると考えられていたことからきたことわざです。
蛸の共食い(たこのともぐい)
同類のものが害し合うようすのことです。
蛸は身を食う(たこはみをくう)
財産や資産を食い荒らすという意味。
空腹になったタコは自分の足を食べてしまうことからきたことわざです。
【番外編】タコる(たこる)
野球の試合がノーヒットで終わるようすのことです。
テナガダコ(手長蛸)の地方名
テナガダコは地域によりユニークな名前で呼ばれています。
・アシナガダコ:福岡県
テナガダコ(手長蛸)が付く地名
テナガ(手長)が付く地名
・沖館永田(おきだてながた):青森県平川市
タコ(蛸)が付く地名
・畔蛸町(あだこちょう):三重県鳥羽市
・油屋町富小路通蛸薬師上る(あぶらやちょう):京都府京都市中京区
・油屋町蛸薬師通富小路東入(あぶらやちょう):京都府京都市中京区
・油屋町蛸薬師通柳馬場東入(あぶらやちょう):京都府京都市中京区
・油屋町富小路通蛸薬師下る(あぶらやちょう):京都府京都市中京区
・油屋町蛸薬師通麸屋町西入(あぶらやちょう):京都府京都市中京区
・油屋町蛸薬師通富小路西入(あぶらやちょう):京都府京都市中京区
・梅之木町先斗町通蛸薬師上る(うめのきちょう):京都府京都市中京区
・梅之木町先斗町通蛸薬師下る(うめのきちょう):京都府京都市中京区
・梅屋町麸屋町通蛸薬師下る(うめやちょうふやちょうどおりたこやくしさがる):京都府京都市中京区
・樫原蛸田町(かたぎはらたこでんちょう):京都府京都市西京区
・上蛸路町(かみたこじちょう):三重県松阪市
・亀屋町蛸薬師通油小路西入(かめやちょうたこやくしどおりあぶらのこうじにしいる):京都府京都市中京区
・亀屋町蛸薬師通堀川東入(かめやちょうたこやくしどおりほりかわひがしいる):京都府京都市中京区
・亀屋町堀川通蛸薬師下る(かめやちょうほりかわどおりたこやくしさがる):京都府京都市中京区
・菊屋町堺町通蛸薬師下る(きくやちょう):京都府京都市中京区
・坂井町蛸(さかいちょうたこ):福井県坂井市
・塩屋町河原町通蛸薬師下る(しおやちょうかわらまちどおりたこやくしさがる):京都府京都市中京区
・塩屋町蛸薬師通河原町西入(しおやちょうたこやくしどおりかわらまちにしいる):京都府京都市中京区
・下蛸路町(しもたこじちょう):三重県松阪市
・高宮町富小路通蛸薬師下る(たかみやちょうとみのこうじどおりたこやくしさがる):京都府京都市中京区
・蛸木(たくぎ):島根県隠岐郡隠岐の島町
・蛸井興屋(たこいこうや):山形県鶴岡市
・蛸草(たこくさ):兵庫県加古郡稲美町
・蛸島町(たこじままち):石川県珠洲市
・蛸の浜町(たこのはまちょう):岩手県宮古市
・蛸薬師町(たこやくしちょう):京都府京都市中京区
・蛸屋町(たこやちょう):京都府京都市中京区
・壺屋町堀川通蛸薬師上る(つぼやちょうほりかわどおりたこやくしあがる):京都府京都市中京区
・中之町裏寺町通蛸薬師下る(なかのちょう):京都府京都市中京区
・船屋町蛸薬師通御幸町東入(ふなやちょう):京都府京都市中京区
・船屋町御幸町通蛸薬師下る(ふなやちょう):京都府京都市中京区
・百足屋町蛸薬師通新町西入(むかでやちょう):京都府京都市中京区
・百足屋町新町通蛸薬師下る(むかでやちょう):京都府京都市中京区
・脇野沢蛸田(わきのさわたこだ):青森県むつ市
・和久屋町高倉通蛸薬師上る(わくやちょうたかくらどおりたこやくしあがる):京都府京都市中京区
テナガダコ(手長蛸)のまとめ
テナガダコは韓国では大人気のタコで、近年日本でも認知度が上がってきています。
テナガダコはうま味が少なく少し水っぽいタコですが、サンナクチのように踊り食いで食べるとなんとも言えない食感が楽しめます。
テナガダコはタコらしい風味はあまりないですが、韓国料理の様な味の濃い料理にはとても合います。
テナガダコは活けで流通していることが多く、死んでいるモノはとても安価です。
ご興味のある方は、お問い合わせください。
きのした生魚店には個性あふれる鮮魚が揃っています。
今日もいい一日になりますように。
関連の動画
最新情報の受信はコチラから。⇒おさかな娘チャンネル登録