ズワイガニ(マツバガニ)の秘密すべてご紹介!基礎知識からおもしろ雑学までやさしく解説
おはようございます。
日本を代表するカニと言っても過言ではない、「ズワイガニ」。
ズワイガニは「越前ガニ」「松葉ガニ」など漁獲された地域で呼び方が変わっています。
ズワイガニは脚を伸ばすと80センチを超える大型のカニで、見ごたえ食べごたえ共に満点です。
ズワイガニは輸入ものもたくさん流通していますが、脚の長さで見分けることができます。
国産は脚が長く、輸入ものは脚が比較的短いです。
高級なカニですので、目利きポイントを抑えて最高の逸品を選んでいただきたいです。
役立つ知識から酒場のネタになる知識まで、今日はズワイガニ(マツバガニ)の秘密すべてご紹介します。
目次
ズワイガニ(マツバガニ)の基本情報
ズワイガニ(マツバガニ)の種類・寿命
ズワイガニは節足動物門甲殻上綱軟甲綱(エビ綱)真軟綱亜綱(エビ亜綱)エビ上目十脚目短尾下目ケセンガニ科ズワイガニ属に属します。
ズワイガニ属のなかまには、「ベニズワイガニ」「オオズワイガニ」「トゲズワイガニ」などがいます。
ケセンガニ科のなかまには、「ケセンガニ」「ヒキガニ」などがいます。
大きい個体では甲羅幅15センチ、体重1.3キロほどになります。
また、ズワイガニの寿命は15年ほどと言われています。
ズワイガニ(マツバガニ)の生態・食性
ズワイガニは日本ではオホーツク海から日本海側に多く分布しており、水深200から400メートルほどのところに生息しています。
ズワイガニは雑食で甲殻類や貝・小魚やイカなどを食べて生活しています。
大きくなるとズワイガニは無敵になり、襲われることがないため長生きします。
またズワイガニの産卵は夏から秋にかけてで、産卵した外子を孵化するまで1年間抱卵しています。
ズワイガニ(マツバガニ)の特徴と代表産地
外見 | 甲幅は10センチ程度 甲長は12センチ程度 甲羅のわりに極端に脚が長い 甲羅は丸みを帯びた正三角形 口の上部に歯が4本ある メスよりオスのほうが2倍大きい 体色は朱色 |
味 | 独特な舌触りがある 淡泊な味わい うま味が豊か 身に甘味がある ミソが濃厚で美味しい カニらしい風味がある ほどよく繊維質 |
旬 | 10月~3月 |
漁方 | 底曵網 カゴ漁 |
産地 | 【国産】 兵庫県 鳥取県 石川県 福井県 北海道 【輸入】 ロシア |
ズワイガニ(マツバガニ)の由来の秘密
ズワイガニの脚は細くまっすぐ伸びており「楚(スワエ)」に似ていることから、「スワエガニ」と呼ばれておりそれが転じ「ズワイガニ」と呼ばれた。
また「ズワイガニ」を漢字で書くと「楚蟹」です。
ズワイガニ(マツバガニ)の栄養
ズワイガニには抗酸化作用の強いアスタキサンチンが豊富に含まれています。
どのような栄養があるかまとめました。
・アスタキサンチン(老化防止、疲労回復)
・タンパク質(筋肉細胞の維持、免疫力高上)
・ビタミンA(皮膚や粘膜を正常に保つ)
・ビタミンB群(神経の機能の正常化)
・ビタミンE(抗酸化作用)
・ナイアシン(血行促進、冷え性改善)
・パントテン酸(糖質、脂質の代謝を促す)
・カルシウム(骨を強くし骨粗鬆症を予防)
・カリウム(細胞内の浸透圧を調整、むくみ防止)
・マグネシウム(カラダの代謝を促す)
・リン(歯や骨を丈夫にする)
・鉄分(貧血の防止)
ズワイガニ(マツバガニ)の5つの目利きポイント!
ズワイガニ(マツバガニ)にも個体差は必ずあります。一人ひとりみんな個性があるようにズワイガニ(マツバガニ)にも個性があります。下記をご参考にわたし好みのMyズワイガニ(マツバガニ)を是非見つけてください。
1.元気に動いている
2.ずっしり重い
3.カニビルの卵がたくさんついている
(甲羅にある黒く丸いもの)
4.甲羅の幅が広く厚い
5.脚が長い(国産)
よくわからない!という方ご来店ください。店主が詳しく解説します。
いつもと違う見方をすると魚選びがとっても楽しくなります。
ズワイガニ(マツバガニ)のおもしろ情報
ズワイガニ(マツバガニ)の地方名
ズワイガニ(マツバガニ)は地域によりユニークな名前で呼ばれています。
・エチゼンガニ
・ズボガニ
・ズボガニ
・ズワイ
・タラバガニ
・マツバガニ
・ミズガニ
・ヨシガニ
カニ(蟹)のことわざ
慌てる蟹は穴へ入れぬ(あわてるかにはあなへはいれぬ)
カニは慌てると上手に巣穴に入れないことから、何事も慌てると失敗してしまうということ。
蟹の念仏(かにのねんぶつ)
カニが口からぶくぶくと泡を出すことから、口の中でぶつぶつと呟いていること。
蟹の横這い(かにのよこばい)
カニの横歩きはぎこちないように見えてもカニにとっては最適ということから、他人には不自由に見えても自分にとってはそれが一番いいということ。
蟹は甲羅に似せて穴を掘る(かにはこうらににせてあなをほる)
カニが自分の殻の大きさに合わせて穴を掘ることから、人は自分の肩書や力量に応じた行動や考えを持っているということ。
蟹を縦に歩かせることはできない(かにをたてにあるかせることはできない)
カニは横歩きはできるが縦歩きはできないことから、生まれ持った性格は変わらないということ。
月夜の蟹(つきよのかに)
カニは月夜にはエサを食べないため身が少ないことから、中身がない人のこと。
カニ(蟹)が付く地名
・蟹原(かにはら):広島県安芸郡海田町
・西蟹屋(にしかにや):広島県広島市南区
・東蟹屋町(ひがしかにやちょう):広島県広島市東区
・御調町津蟹(みつぎちょうつがに):広島県尾道市
・南蟹屋(みなみかにや):広島県広島市南区
・海部郡蟹江町(あまぐんかにえちょう):愛知県
・石蟹(いしが):岡山県新見市
・上蟹田(うえかにた):青森県東津軽郡外ヶ浜町
・蟹江新田(かにえしんでん):愛知県海部郡蟹江町
・蟹江新町(かにえしんまち):愛知県海部郡蟹江町
・蟹江本町(かにえほんまち):愛知県海部郡蟹江町
・蟹ケ谷(かにがや):神奈川県川崎市高津区
・蟹甲町(かにこうちょう):愛知県日進市
・蟹沢(かにさわ):宮城県仙台市宮城野区
・蟹沢(かにざわ):秋田県由利本荘市
・蟹沢(かにさわ):山形県東根市
・蟹沢新田(かにさわしんでん):新潟県南魚沼市
・蟹田(かにた):青森県東津軽郡外ヶ浜町
・蟹田(かにた):青森県上北郡野辺地町
・蟹田(かにた):千葉県勝浦市
・蟹田石浜(かにたいしはま):青森県東津軽郡外ヶ浜町
・蟹田大平(かにたおおだい):青森県東津軽郡外ヶ浜町
・蟹田小国(かにたおぐに):青森県東津軽郡外ヶ浜町
・蟹田塩越(かにたしおこし):青森県東津軽郡外ヶ浜町
・蟹田中師(かにたちゅうし):青森県東津軽郡外ヶ浜町
・蟹田南沢(かにたみなみざわ):青森県東津軽郡外ヶ浜町
・蟹田山本(かにたやまもと):青森県東津軽郡外ヶ浜町
・蟹寺(かにでら):富山県富山市
・蟹原(かにはら):愛知県長久手市
・蟹町(かにまち):福岡県柳川市
・蟹田(がんだ):大分県佐伯市
・蟹作町(がんつくりまち):熊本県人吉市
・北会津町蟹川(きたあいづまちかにかわ):福島県会津若松市
・北蟹屋町(きたかにやちょう):京都府京都市上京区
・下蟹田(したかにた):青森県東津軽郡外ヶ浜町
・高清水蟹沢尻(たかしみずかにさわしり):宮城県栗原市
・築館蟹沢(つきだてかにさわ):宮城県栗原市
・豊野町蟹沢(とよのまちかにさわ):長野県長野市
・西蟹田(にしかにた):愛知県名古屋市港区
・西賀茂蟹ケ坂町(にしがもかにがさかちょう):京都府京都市北区
・東蟹田(ひがしかにた):愛知県名古屋市港区
・南蟹屋町(みなみかにやちょう):京都府京都市上京区
ズワイガニ(マツバガニ)のまとめ
ズワイガニはとても高級なカニです。
ブランドガニも多く流通しており、全国各地で様々なブランドガニが存在しています。
できる限り重量感がありカニビルの卵が多く付着したものを選んでみましょう。
きのした生魚店でもズワイガニ(マツバガニ)を仕入れておりますので、ご興味のある方はお問い合わせください。
きのした生魚店には個性あふれる鮮魚が揃っています。
今日もいい一日になりますように。