アマダイ(グジ)の七不思議。わかりやすく全て解説!

アマダイ(グジ)の七不思議!

アマダイ
おはようございます。

京料理には欠かせないアマダイ。
ハモと並び古くからとても珍重されています。
うま味と甘味が豊富でとても美味しい魚で、高級魚として扱われています。
アマダイ(は調理法により様々な味・食感を楽しむことができるのも魅力のひとつです。

今日はアマダイ(グジ)の「七不思議」をとってもわかりやすくご紹介します。

アマダイ(グジ)は「あやかりタイ(鯛)」

アマダイはスズキ目キツネアマダイ科のアマダイ族です。
アマダイは漢字で「甘鯛」と書きますが、マダイ(真鯛)とはまったく異なる種類の魚です。
いわゆる「あやかりタイ(鯛)」です。

アマダイの体色がきれいな桜色でマダイに似ていることからタイ(鯛)とつきますが、「あやかりタイ(鯛)」と呼ばれるにはもったいないほどの美味しさです。
アマダイの価格や味はタイ(鯛)に勝るとも劣らないです。

アマダイ(グジ)は三兄弟

アマダイのなかまは世界中に3属28種ほど存在していますが、日本の市場に出回っているアマダイは3種類のみです。
お目にかかることができるアマダイ三兄弟はカラダの色で見分けることができます。

アカアマダイ

アカアマダイは全体的に赤の発色が一番鮮やかです。
また、目の下が鮮やかな黄色でヒレの一部分がコバルトブルーに輝いています。

アマダイのなかで最も流通量が多く、アマダイというと一般的にこのアカアマダイをさします。

キアマダイ

キアマダイはアカアマダイと姿カタチは同じですが、顔や尾ビレが黄色いです。
また、目から口へ白い線が入っています。

キアマダイは身質が水っぽいため鮮度が落ちるのが早いため、三兄弟のなかでもっとも流通量が少ないです。
加工に向いているため、干物として流通しています。

シロアマダイ

シロアマダイはほかの2種より全体的に白っぽいです。

シロアマダイは市場ではシラカワ(白皮)と呼ばれており、アマダイのなかでも最高級の魚です。
シロアマダイは脂ノリがよく身に弾力があり、格別の美味しさです。
私もまだ食べたことがないです(>_<)

アマダイ(グジ)の熟成(エイジングフィッシュ)



熟成肉がブームとなっていますが、実は魚にも同じような考え方があります。
魚は必ずしも「新鮮=美味しい」ではありません。
刺身はとにかく新鮮なほうがいいというイメージはありますが、魚種によっては熟成させることで旨味が増し美味しくなる場合もあります。

アマダイはまさしく熟成に向いている魚です。
アマダイの身にはアデノシン三リン酸(ATP)という成分がありますが、死後アデノシン三リン酸(ATP)は旨味成分であるイノシン酸(IMP)に変化していきます。
鮮度がいい状態ではアデノシン三リン酸(ATP)がイノシン酸(IMP)に変化していないため、旨味が薄いです。
食感を楽しむ魚は鮮度がいい状態で食べたほうが美味しいですが、アマダイのように食感より味わいを楽しむ魚は熟成させることでより美味しく食べることができます。

2~3日熟成したアマダイは旨味が増し、ねっとりとした食感で絶品の味わいです。
うま味を最大限に引き出した熟成魚(エイジングフィッシュ)を是非食べていただきたいです。
詳しくはお問い合わせください(^^)/

アマダイ(グジ)のウロコは絶品

甘鯛の松笠揚げ
魚のウロコは取り除くということが一般的だと思います。
ウロコには臭みやヌメリがあり、また硬く舌触りが悪いため食べるととても嫌な気分になります。

しかし「アマダイといえばウロコ!」と言うくらいアマダイのウロコはとても美味しいです。
アマダイの松笠揚げは特に人気の料理で、サクサクとしたウロコの食感がたまらないです。
ウロコの成分はコラーゲンとカルシウムですので、食べられるなら食べたいですよね(*^-^*)

アマダイのウロコは厚みと大きさが程よく、油をかけることでウロコがめくれ上がり松ぼっくりのようになります。
ウロコ一枚一枚をサクサクに揚げることができるため、美味しく食べることができるのです。

ウロコを食べる魚は「アマダイ」「ギザミ」と「コイ(鯉)」くらいではないでしょうか。

徳川家康とアマダイ(グジ)

アマダイと徳川家康には深い関りがあります。

静岡県ではアマダイのことを「おきつダイ」と呼ばれています。
この由来は江戸時代にさかのぼります。
徳川家康が静岡に滞在していたとき、興津局(おきつのつぼね)が献上したのがアマダイだそうです。
徳川家康はアマダイの美味しさに感動し、「オキツダイ」と名前をつけたそうです。

また、徳川家康はアマダイの天ぷらの食べ過ぎで死んだという噂もあります。

アマダイ(グジ)人気は西高東低

アマダイの人気は冬型の気圧配置「西高東低」と同じです。
関東ではあまり馴染みがなく、京都を中心に関西での人気が高い魚です。
近年では関東の料亭や高級レストランでも取り扱われることが増え、徐々に評価が上がり人気になりつつあります。

アマダイの美味しさは全国共通ということですね(^^)/

アマダイ(グジ)のブランド

高級魚アマダイのなかでも福井県で漁獲されたアマダイは「若狭グジ」とよばれブランド化しています。
若狭グジと呼ばれるためには下記の厳しい条件があります。
・釣りもしくは延縄(はえなわ)漁で漁獲
・重さが500グラム以上
・鮮度がいい
・姿カタチが美しい

アマダイ(グジ)のさばき方

店主がアカアマダイを刺身と松笠揚げ用にさばきます。
1ステップずつ丁寧にご紹介します。
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アマダイ(グジ)の七不思議のまとめ

アマダイにはアミノ酸が豊富に含まれているため上品な甘みと旨味を感じることができます。
刺身・松笠揚げ・お吸い物など様々な料理で楽しむことができ、味・食感も調理法により異なります。
アマダイは高級魚ですが特別な日に食べていただきたい魚です。

アマダイについて、もっと知ってもらいたいと思いご紹介しました。
きのした生魚店では新鮮なアマダイを仕入れておりますので、ご興味のある方はお問い合わせください。

今日もいい日になりますように。

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