カタボシイワシ(肩星鰯)の秘密すべてご紹介!基礎知識からおもしろ雑学までやさしく解説
おはようございます。
瀬戸内海で人気の「ママカリ(サッパ)」のなかまの「カタボシイワシ」。
カタボシイワシはサッパと比較し大きく脂がのっており美味しい魚ですが、小骨が多いため嫌煙されがちな魚です。
味わいはとても美味しいので残念です。
また、カタボシイワシはとても安価で流通しているのも魅力のひとつです。
基礎知識からおもしろ雑学まで、今日はカタボシイワシの秘密すべてご紹介します。
目次
カタボシイワシ(肩星鰯)の基本情報
カタボシイワシ(肩星鰯)の種類・寿命
カタボシイワシは顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱真鰭区ニシン・鰾下区ニシン上目ニシン目ニシン亜目ニシン科ニシン亜科カタボシイワシ属に属します。
カタボシイワシのなかまには、「オグロイワシ」「サッパ」「シオサイイワシ」などがいます。
カタボシイワシの寿命は短く、3年ほどです。
カタボシイワシは1歳で10センチ程度、2歳で15センチ程度、3歳で25センチ程度まで成長します。
カタボシイワシ(肩星鰯)の生態・食性
カタボシイワシは千葉県から九州南岸まで広く分布しており、水深10から30メートルほどの海域に生息しています。
カタボシイワシは雑食性で海中のプランクトンを食べて生活しています。
またカタボシイワシの産卵期は6月から7月です。
カタボシイワシ(肩星鰯)の特徴と代表産地
外見 | 体長は24センチ程度 体形は細長い 側扁している 背が黒く腹が銀白色 典型的なニシン型 エラ蓋に黒い斑紋がある 口が小さい |
味 | ニシン科らしい味わい 小骨が多い 独特のコクがある 血合いに酸味がある うま味がある 脂は少ない 熱しても硬く締まらない |
旬 | 9月~3月 |
漁方 | 定置網 |
産地 | 鹿児島県 神奈川県 |
カタボシイワシ(肩星鰯)の由来の秘密
カタボシイワシ(肩星鰯)の由来
イワシは水からあげるとすぐに弱ってしまう魚ということから、「弱し」から「いわし」に転じた。
また、カタボシイワシはエラ蓋(肩)に星のような黒点があることから、「カタボシイワシ」と呼ばれた。
カタボシイワシ(肩星鰯)を漢字で書くと「肩星鰯」
カタボシイワシを漢字で書くと「肩星鰯」です。
イワシはすぐに死んでしまう弱い魚ということから、魚ヘンに弱いで「鰯」と書きます。
また、カタボシイワシはイワシのなかまで、「肩に星様な模様がある」ことから、「肩星鰯」と書きます。
カタボシイワシ(肩星鰯)を英語で書くと「Blackear sardne」
カタボシイワシを英語で書くと「Blackear sardne」です。
「Blackear」は「黒い耳」という意味です。
「Sardne」はイワシという意味です。
つまり、黒耳のイワシということです。
カタボシイワシ(肩星鰯)の栄養
カタボシイワシはDHAやEPAなどのオメガ3を豊富に含んだ食材です。
どのような栄養があるかまとめました。
・DHA(脳細胞の活性化や脳の発達に働きかける)
・EPA(血液をサラサラにし、中性脂肪を下げる)
・タンパク質(筋肉細胞の維持、免疫力高上)
・ナイアシン(血行促進、冷え性改善)
・ビタミンA(皮膚や粘膜を正常に保つ)
・ビタミンB群(神経の機能の正常化)
・ビタミンD(カルシウムの吸収を促進)
・ビタミンE(抗酸化作用)
・鉄分(貧血の防止)
・葉酸(細胞の生まれ変わりを助ける働き)
・リン(歯や骨を丈夫にする)
・マグネシウム(カラダの代謝を促す)
・カルシウム(骨を強くし骨粗鬆症を予防)
・カリウム(細胞内の浸透圧を調整、むくみ防止)
・グルタミン酸(興奮系の伝達物質を分泌させる)
・グリシン(肌のハリと弾力を保つ)
・ロイシン(筋肉のエネルギー源)
・リジン(カラダの免疫力を高める)
・アスパラギン酸(ミネラルを体内に取り込む)
・アラニン(二日酔いの改善)
カタボシイワシ(肩星鰯)の目利きポイント!
カタボシイワシ(肩星鰯)にも個体差は必ずあります。一人ひとりみんな個性があるようにカタボシイワシ(肩星鰯)にも個性があります。下記をご参考にわたし好みのMyカタボシイワシ(肩星鰯)を是非見つけてください。
1.カラダがふっくらしている
2.身にハリがある
3.ウロコが剥がれていない
4.目が澄んでいる
5.エラが鮮やかな紅色
よくわからない!という方ご来店ください。店主が詳しく解説します。
いつもと違う見方をすると魚選びがとっても楽しくなります。
カタボシイワシ(肩星鰯)のおもしろ情報
イワシ(鰯)のことわざ
鰯で精進落ち(いわしでしょうじんおち)
精進期間が終わったのにイワシでお祝いをしたことからできたことわざで、長い間頑張ってきた努力が報われないという意味です。
ちょっとイワシが申し訳ないことわざですね。イワシの本当の美味しさを伝えたいなと思ってしまいました。
鰯の頭も信心から(いわしのあたまもしんじんから)
節分では恵方巻とイワシを食べますが、そのイワシの頭を柊の枝で刺し玄関に飾るという習慣をご存知でしょうか。
イワシの匂いを鬼が嫌うため鬼を払うことができると信じられており、そこからできたことわざです。
どんなにつまらないものも、信仰すれば尊く思うという意味です。
鯛の尾より鰯の頭(たいのおよりいわしのあたま)
大きな集団の低い地位にいるより、たとえ小さな集団でもその長になるほうがいいという意味です。
「鶏口となるも牛後となるなかれ」と類似します。
カタボシイワシ(肩星鰯)の地方名
カタボシイワシは地域によりユニークな名前で呼ばれています。
・ホネイワシ:鹿児島県
カタボシイワシ(肩星鰯)が付く地名
イワシ(鰯)が付く地名
・音戸町鰯浜(おんどちょういわしはま):広島県呉市
・鰯江町(いわしえちょう):愛知県愛西市
・鰯ケ島(いわしがしま):静岡県焼津市
カタボシイワシ(肩星鰯)のまとめ
カタボシイワシは安くて美味しい魚です。
カタボシイワシは独特の風味と脂ノリが魅力の魚で、お刺身でもとても美味しく食べることができます。
ご興味のある方は、お問い合わせください。
きのした生魚店には個性あふれる鮮魚が揃っています。
今日もいい一日になりますように。
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