コノシロ(コハダ)の秘密すべてご紹介!基礎知識からおもしろ雑学までやさしく解説

おはようございます。

江戸前寿司で光物の代表としてなくてはならない魚、「コノシロ(コハダ)」。
コノシロという名よりすしネタのコハダとしての方が、よく知られているかもしれません。
東日本ではとても人気の魚で高値で流通していますが、西日本での人気はあまりなく安値で流通しています。
これほどまでに地域により扱いが異なる魚はいないかもしれません。
コノシロは小骨が多くさばくのも酢締め具合にも熟練した技術が求められる食材で、職人の腕の見せ所となっています。
また、季節感を感じさせてくれるネタで、秋から旬を迎えます。

また、国内以上にコノシロ人気のある韓国では、養殖まで行っています。

基礎知識からおもしろ雑学まで、今日はコノシロの秘密すべてご紹介します。

コノシロ(コハダ)の基本情報

コノシロ(コハダ)の種類・寿命

コノシロは動物界脊椎動物門顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱真鰭区ニシン・鰾下区ニシン上目ニシン目ニシン科コノシロ亜科コノシロ属に属します。

ニシン科のなかまには、「ヨーロピアンスプラット」「サッパ」「ドロクイ」「ニシン」「マイワシ」「ミズン」「ヤマトミズン」などがいます。

また、コノシロの寿命は3年ほどです。
コノシロは出世魚ですが、1年で15センチ以上となり、成魚のコノシロとなります。

コノシロ(コハダ)の生態・食性

コノシロは北海道から九州までの日本各地に分布しており、水深15メートルまでの比較的浅い沿岸や汽水域に生息しています。
コノシロはプランクトンや甲殻類、珪藻などを食べて生活しています。

また、コノシロの産卵期は春から夏にかけてで、汽水域で産卵します。

コノシロ(コハダ)の特徴と代表産地

外見 体長は25センチ程度
体重は200グラム程度
体形は側扁している
木の葉のようなカタチ
背が銀色、腹が白い
背ビレの端が糸状に伸びる
小さいウロコが付いている
エラ蓋の後ろに黒い班点がある
クセのある白身
うま味が多い
小骨が多い
熱しても硬くならない
コノシロ:11月~2月
コハダ:8月~9月
シンコ:7月~8月
漁方 刺し網
投網
すくい網
定置網
産地 鹿児島県
静岡県
熊本県
大阪府
愛知県
千葉県

コノシロ(コハダ)の由来の秘密

コノシロ(コハダ)の由来

コノシロは戦国時代に多く漁獲されるようになり、「飯の代わりにする魚」という意味で「飯代(コノシロ)」と呼ばれた。

コノシロ(コハダ)を漢字で書くと「鰶」

コノシロを漢字で書くと「鰶」です。
コノシロはお祭りで食べる魚だったため、魚ヘンに「祭」で「鰶(コノシロ)」と書きます。
兵庫県姫路市松原八幡神社秋の例大祭では、ではコノシロの寿司を作っています。

また、「子代(コノシロ)」とも書きます。
由来は残酷なため、あえて書きません。。

コノシロ(コハダ)を英語で書くと「Dotted gizzard shad」

コノシロを英語で書くと「Dotted gizzard shad」です。

「Dotted」は、英語で「斑点のある」という意味で、コノシロのカラダに黒い斑点が並んでいることからです。
「Gizzard shad」は、英語で「ニシン科」という意味です。

コノシロ(コハダ)の栄養

コノシロはDHAやEPAなどのオメガ3を豊富に含んだ食材です。
どのような栄養があるかまとめました。

・DHA(脳細胞の活性化や脳の発達に働きかける)
・EPA(血液をサラサラにし、中性脂肪を下げる)
・タンパク質(筋肉細胞の維持、免疫力高上)
・ナイアシン(血行促進、冷え性改善)
・ビタミンA(皮膚や粘膜を正常に保つ)
・ビタミンB群(神経の機能の正常化)
・ビタミンD(カルシウムの吸収を促進)
・ビタミンE(抗酸化作用)
・鉄分(貧血の防止)
・葉酸(細胞の生まれ変わりを助ける働き)
・リン(歯や骨を丈夫にする)
・マグネシウム(カラダの代謝を促す)
・カルシウム(骨を強くし骨粗鬆症を予防)
・カリウム(細胞内の浸透圧を調整、むくみ防止)
・グルタミン酸(興奮系の伝達物質を分泌させる)
・グリシン(肌のハリと弾力を保つ)
・ロイシン(筋肉のエネルギー源)
・リジン(カラダの免疫力を高める)
・アスパラギン酸(ミネラルを体内に取り込む)
・アラニン(二日酔いの改善)

コノシロ(コハダ)の5つの目利きポイント!

コノシロにも個体差は必ずあります。一人ひとりみんな個性があるように コノシロにも個性があります。下記をご参考にわたし好みのMy コノシロを是非見つけてください。

1.カラダがふっくらしている
2.コハダサイズ
3.ウロコが剥がれていない
4.目が澄んで赤くない
5.エラが鮮やかな紅色

よくわからない!という方ご来店ください。店主が詳しく解説します。
いつもと違う見方をすると魚選びがとっても楽しくなります。

コノシロ(コハダ)のおもしろ情報



コノシロ(コハダ)は出世魚

コノシロは成長するにつれ名称が変わる出世魚です。
しかし大きくなるにつれ値が下がるため、出世しているかは疑問です。

シンコ ・・・ ~8センチ
コハダ ・・・ 8~10センチ程度
ナカズミ・・・ 11~15センチ程度
コノシロ・・・ 16センチ~

コノシロ(コハダ)のことわざ

鮨はコハダに止めを刺す(すしはこはだにとどめをさす)

コハダの寿司が一番飽きが来ないという意味です。

春はイワシ、秋はコノシロ(はるはいわし、あきはこのしろ)

これは韓国のことわざで、春はイワシを食べて、秋はコノシロを食べるという意味です。
コノシロは韓国では、とても人気のある魚です。

コノシロ(コハダ)の地方名

コノシロ(コハダ)は地域によりユニークな名前で呼ばれています。

・コハダ:関東地方

・アヤノシャクセン:熊本県
・オオイタ:愛知県
・ガラ:和歌山県
・サッコ:広島県
・ジャコ:東京都、高知県
・ゼニコ:和歌山県
・チクジ:佐賀県
・ツナシ:愛知県、岡山県
・ツナセ:三重県、和歌山県
・ドロクイ:高知県
・ナカズ:兵庫県
・ナカツ:大阪府、兵庫県
・ナカツミ:東京都
・ニブゴリン:鳥取県
・ハツコ:広島県
・ハビロ:熊本県
・ハンダ:愛知県
・ベット:石川県
・ベットウ:石川県
・ボイト:兵庫県
・マアカリ:鳥取県
・マヅナシ:大阪府
・マベラ:石川県
・マペラ:石川県
・モゴ:秋田県
・ヨナ:静岡県

コノシロ(コハダ)の付く地名

・粉白(このしろ):和歌山県東牟婁郡那智勝浦町
・丹後町此代(たんごちょうこのしろ):京都府京丹後市

コノシロ(コハダ)のまとめ

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コノシロ(コハダ)七不思議。わかりやすく全て解説!

コノシロは出世魚で、夏の産卵期以外はとても美味しい魚です。
大きさにより味わいが異なり、小骨が多いので小さいほうが好まれて食べています。
しかし、実は大型のコノシロの方がうま味が強く、美味しいといわれています。
小骨を取り除くことができるのであれば、大きいコノシロも食べてみたいものです(*^-^*)

ご興味のある方はぜひお問い合わせください。

きのした生魚店には個性あふれる鮮魚が揃っています。

今日もいい一日になりますように。

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