アカニシ(ニシ貝)の秘密すべてご紹介!基礎知識からおもしろ雑学までやさしく解説
おはようございます。
瀬戸内海ではお目にかかることができるアカニシですが、全国的には珍しくマイナーな食材です。
アカニシは味がよく比較的安価なため、人気の貝です。
アカニシは肉食でアサリやカキを食べるため、漁師さんには嫌われています。
役立つ知識から酒場のネタになる知識まで、今日はアカニシ(ニシ貝)の秘密すべてご紹介します。
目次
アカニシ(ニシ貝)の基本情報
アカニシ(ニシ貝)の種類・寿命
アカニシは動物門軟体動物門腹足綱前鰓亜綱新生腹足上目新腹足目アッキガイ上科アッキガイ科チリメンボラ亜科チリメンボラ属に属します。
チリメンボラ属のなかまは、「チリメンボラ」です。
アッキガイ科のなかまには、「イボニシ」「アッキガイ」「オニカゴメガイ」「カゴメガイ」「ハッキガイ」「レイシガイ」「テツボラ」「オニサザエ」などがいます。
またアカニシの寿命ははっきりとは解明されていません。
アカニシ(ニシ貝)の生態・食性
アカニシは北海道から九州までの内湾に広く分布しており、水深10メートルまでの浅い砂泥地に生息しています。
アカニシは肉食で死肉やアサリ・カキなどを食べて生活するため、漁師さんからは嫌われ者です。
アカニシは足裏からは石灰質を溶かす液体を出すことができます。
固く閉じている二枚貝の殻に穴を開け食べることができます。
またアカニシの産卵期は5月頃です。
アカニシ(ニシ貝)の特徴と代表産地
外見 | 殻長10センチ程度 殻はこぶし型の巻貝 殻は肩が張っている 殻が厚く硬い 殻口が広い 殻色は黒っぽい 殻口の内側はオレンジ色 個体により模様がある 蓋が大きい |
味 | 適度な歯ごたえがある クセのない味わい 貝らしい風味は弱い |
旬 | 3月~5月 |
漁方 | 底曳き網 |
産地 | 愛知県 三重県 熊本県 福岡県 広島県 山口県 |
アカニシ(ニシ貝)の由来の秘密
アカニシはサザエ(栄螺)にカタチが似ており、殻の内側が赤いことから、「赤螺(アカニシ)」と呼ばれた。
アカニシ(ニシ貝)の栄養
アカニシにはうま味成分であるアミノ酸が豊富に含まれています。
どのような栄養があるかまとめました。
・ビタミンB群(神経の機能の正常化)
・ビタミンA(皮膚や粘膜を正常に保つ)
・ビタミンE(抗酸化作用)
・パントテン酸(糖質、脂質の代謝を促す)
・タウリン(肝機能を高める、生活習慣病予防)
・鉄分(貧血の防止)
・マグネシウム(カラダの代謝を促す)
・カルシウム(骨を強くし骨粗鬆症を予防)
・カリウム(細胞内の浸透圧を調整、むくみ防止)
・リン(歯や骨を丈夫にする)
・タンパク質(筋肉細胞の維持、免疫力高上)
・葉酸(細胞の生まれ変わりを助ける働き)
・ナイアシン(血行促進、冷え性改善)
・グルタミン酸(興奮系の伝達物質を分泌させる)
・グリシン(肌のハリと弾力を保つ)
・ロイシン(筋肉のエネルギー源)
・リジン(カラダの免疫力を高める)
・アスパラギン酸(ミネラルを体内に取り込む)
・アラニン(二日酔いの改善)
・プロリン(コラーゲンの生成を促す)
アカニシ(ニシ貝)の5つの目利きポイント!
アカニシにも個体差は必ずあります。一人ひとりみんな個性があるようにアカニシにも個性があります。下記をご参考にわたし好みのMyアカニシを是非見つけてください。
1.元気に生きている
2.触るとすぐに蓋をする
3.海の香りがある
4.重量感がある
5.臭くない
よくわからない!という方ご来店ください。店主が詳しく解説します。
いつもと違う見方をすると魚選びがとっても楽しくなります。
アカニシ(ニシ貝)のおもしろ情報
アカニシ(ニシ貝)の地方名
アカニシ(ニシ貝)は地域によりユニークな名前で呼ばれています。
・ニシ:千葉県、大阪府、広島県
・ニシガイ:岡山県
・コーゲ:福岡県
・マルゲ:福岡県
・ケップ:福岡県
・ケッポ:福岡県
・トッポ:熊本県
・ヒメニシ:熊本県
・ビナ:熊本県
・トップシェル:輸入物
シジミを含む地名
・浅井町西海戸(あざいちょうにしがいど):愛知県一宮市
・西河内(にしがいち):兵庫県佐用郡佐用町
・平田西開作(ひらたにしがいさく):山口県下松市
アカニシ(ニシ貝)のまとめ
アカニシは味がよく貝の独特な風味が少ないため、とても人気の食材です。
アカニシは漁獲量がとても少なく、市場にはあまり流通していません。
しかしラッキーなことに、瀬戸内海には多く生息しているため、まれにお目にかかることができると思います。
きのした生魚店でも新鮮なバカガイを仕入れておりますので、ご興味のある方はぜひお問合せください。
きのした生魚店には個性あふれる鮮魚が揃っています。
今日もいい一日になりますように。