マグロの七不思議。わかりやすく全て解説!
目次
マグロの七不思議!
日本人はとにかくマグロが大好き!
世界のマグロ漁獲量の30パーセントもこの人口の少ない日本で消費しています。
もっとも味がよく高級といわれている「クロマグロ」においては、世界の漁獲量の80%にも達します。
「マグロは止まると死んでしまう」ということを耳にしたことがあると思いますが、さてそれはなぜでしょうか?
今日はマグロの「七不思議」をとってもわかりやすくご紹介します。
マグロは縄文時代から大人気!
マグロ大好き国の日本ですが、日本とマグロの歴史は縄文時代にまでさかのぼります。
縄文時代の遺跡(青森県三内丸山(さんないまるやま)遺跡)から、マグロの骨が出てきました。
そのことから、マグロは縄文時代から食べられてきたと考えられます。
こんなに大きく泳ぐのも速いマグロを縄文時代の人々がどうやって漁獲していたのか気になりますよね。
縄文時代のマグロ漁は、船で沖合まで行きモリで一突きです!
マグロが弱るのを待ち、岸に引き上げていたそうです。
私たちが思っている以上に、縄文時代の漁の技術は発達していたのです。
マグロはヘモグロビン豊富
「赤身魚」の代表格といえるマグロの身は真っ赤です。
マグロは高速で泳ぎ続ける回遊魚です。
マグロが泳ぐためにはたくさんの酸素を必要とします。
そこでヘモグロビンやミオグロビンが酸素を全身へ運搬してくれる役割がるのです。
ヘモグロビンやミオグロビンのおかげでマグロは泳ぎ続けることができています。
回遊魚のなかでも特に運動量がおおいマグロは、ヘモグロビンやミオグロビンが豊富に含まれているのです。
さて赤身魚と白身魚はどのように分類しているかというと・・
ヘモグロビンとミオグロビンの含有量で決まります。
100gあたり10mg以上が「赤身魚」、それ以下が「白身魚」となります。
一般的に運動量の多い回遊魚は赤身魚となり、運動量の少ない魚は白身魚となります。
マグロは長距離ランナー
マグロは止まると死んじゃう!?
マグロはほかの魚と異なり、エラ蓋をぱかぱかと開くことができません。
エラ呼吸ができないマグロがどうやって呼吸をしているかというと、口呼吸です。
マグロは口を開きながら泳ぎ、エラへ酸素を送っています。
そのためマグロは泳いでいないと、エラに酸素を送ることが難しいです。
泳ぐことをやめると酸欠となってしまうことから、「マグロは止まると死んでしまう」と言われています。
しかしながら現実は・・
海には常に海流が流れているため、泳ぎを止めた瞬間に死んでしまうということはないそうです。
マグロは眠らないの?
夜行性の魚をのぞき、一般的な魚は日没から朝にかけて睡眠をとると考えられています。
常に泳いでいるマグロですが、夜間はちゃんと睡眠もとっています。
マグロは睡眠中でもゆっくりと泳ぎ、酸欠にならないようにしています。
ゆっくり泳ぐことで代謝を抑え、力をたくわえているというわけです。
結局のところ、マグロは眠りながらも24時間泳ぎ続けているのです。
マグロは泳ぎながら産卵する
24時間泳ぎ続けているマグロの産卵は泳ぎながら行います。
マグロは体外受精をする生き物ですのです。
メスが泳ぎながら卵を産み、オスが精子を振りかけることで産卵できます。
メスは1000万~5000万ほどの卵を産むと言われていますが、成魚になるのは数十匹ほどです。
エサの少ない過酷な環境で生きているマグロは、稚魚の段階で共食いをするため極わずかしか生き残ることができないのです。
マグロの性別は外見では見分けることができませんが、夏の繁殖期には性別が確認できます。
繁殖期は群れの先頭を泳いでいるのがメスです。
一匹のメスを数匹のオスが追いかけるように泳いでいます。
マグロは腹ビレで方向転換
マグロは速く泳ぐため水の抵抗を受けにくい、きれいな紡錘形(ぼうすいけい)をしています。
猛スピードで泳いでいるマグロは、減速や方向転換をするときに腹ビレを使います。
マグロの腹を見るとツルっとしており、腹ビレは見当たりません。
この腹ビレは普段カラダのなかに隠しており、抵抗が必要な時にのみ出現するのです。
カジキはあやかりマグロ
「カジキマグロ」という言葉を一度は聞いたことがあるかと思います。
カジキマグロをマグロだと思っている方も、多いのではないでしょうか。
マグロの代表「クロマグロ」はスズキ目サバ科マグロ属に属します。
一般的にマグロと呼ばれているのは「マグロ属」の魚です。
しかしながら、カジキマグロはスズキ系カジキ亜目マカジキ科の魚になります。
マグロとはかけ離れた種類の魚です。
カジキマグロの身質はマグロのように赤色ではなく、少し白っぽい色をしています。
また姿カタチも特徴的で、上あごが長く突き出しています。
そう、カジキマグロはあやかりマグロなのです!
ツナ缶の原料は?
家庭でお馴染みの食材、「ツナ缶」。
マグロを英語で「Tuna」ということから、ツナ缶の原料はマグロという認識だと思います。
マグロというと大きい「クロマグロ」をイメージすると思いますが、残念ながらクロマグロは入っていません(>_<)
ツナ缶の一般的な原料は「ビンナガマグロ」「キハダマグロ」「カツオ」です。
マグロ属の「ビンナガマグロ」「キハダマグロ」はセーフですね。
「カツオ」はマグロ属ではなく、カツオ属の魚です。
カツオはマグロと似た身質のため、ツナ缶にはよく用いるようです。
高級ツナ缶にはカツオは入っていないかもしれませんね。
マグロのさばき方
店主がクロマグロを柵にさばきます。
1ステップずつ丁寧にご紹介します。
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マグロの七不思議のまとめ
日本人が大好きなマグロについて、もっと深く知ってもらいたいと思い紹介しました。
これであなたもマグロ博士です(^^)/
マグロは近年養殖技術が発達し、とても身近な食材になってきました。
しかしマグロは未だに解明されていないことも多いため、これからまた新事実が発覚するかもしれません。
今日もいい日になりますように。