スズハモ(鈴鱧)の秘密すべてご紹介!基礎知識からおもしろ雑学までやさしく解説

おはようございます。

ハモのなかまで練り製品などによく加工される、「スズハモ」。
スズハモは本種のハモより、大きい魚です。
スズハモは影ながら日本の食を支えている魚です。
スズハモは関西では人気がなく非常に安価ですが、関東ではハモと区別せず高値で流通しています。
スズハモはハモと比較すると、身質が硬く脂ノリが悪いため、調理には一工夫必要な魚です。

基礎知識からおもしろ雑学まで、今日はスズハモの秘密すべてご紹介します。

スズハモ(鈴鱧)の基本情報

鱧の湯引き

スズハモ(鈴鱧)の種類・寿命

スズハモは、顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区真骨亜区カライワシ下区ウナギ目ハモ科ハモ属に属します。
スズハモのなかまには、「ハモ」「ハシナガハモ」「ワタクズハモ」などがいます。

また、スズハモの寿命は10年ほどです。
スズハモは成長が遅く、1歳で20センチ程度、2歳で40センチ程度、3歳で60センチ程度まで成長します。

スズハモ(鈴鱧)の生態・食性

スズハモは北海道から山口県まで広く分布しており、水深10から100メートルほどの海域に生息しています。
スズハモは夜行性で、昼間は岩陰に潜み、夜になると活発に活動します。
スズハモは肉食性で、この大きな口で小魚や甲殻類などを食べて生活しています。

また、スズハモの産卵期は3月から8月頃です。

スズハモ(鈴鱧)の特徴と代表産地

外見 体長は2メートル程度
体形は細長く円筒状
体色は背が黒く腹が白色
口が大きい
歯が鋭い
メスのほうが大きい
測線孔数が33~39本
淡泊で上品な味わい
クセがない
甘味がない
うま味が少ない
柔らかい身質
骨が硬い
熱しても身が柔らかい
6月から8月
漁方 底曳き網
延縄
産地 北海道
青森県
山口県

スズハモ(鈴鱧)の由来の秘密

スズハモ(鈴鱧)の由来

ハモは鋭い歯を持っていることから、「歯魚(ハモ)」と呼ばれた。
またスズハモは、体色が「錫(スズ)」に似ていることから、「スズハモ」と呼ばれた。

スズハモ(鈴鱧)を漢字で書くと「鈴鱧」

スズハモを漢字で書くと「鈴鱧」です。
ハモは、生命力が強く栄養価がとても高いことから、魚ヘンに「豊か」で「鱧」と書きます。
スズハモは、「スズ」という響きに「鈴」が当てられた、当て字です。

スズハモ(鈴鱧)を英語で書くと「Common pike-conger」

スズハモを英語で書くと「Common pike-conger」です。
「Common」は「一般的な」という意味です。
「Pike」は「カワカマス」という意味です。
「Conger」は「アナゴ」という意味です。
つまり、一般的な魚でカワカマスの様なアナゴということです。

スズハモ(鈴鱧)の栄養

スズハモは高タンパク低脂質な白身魚です。
どのような栄養があるかまとめました。

・DHA(脳細胞の活性化や脳の発達に働きかける)
・EPA(血液をサラサラにし、中性脂肪を下げる)
・タンパク質(筋肉細胞の維持、免疫力高上)
・ナイアシン(血行促進、冷え性改善)
・ビタミンA(皮膚や粘膜を正常に保つ)
・ビタミンB群(神経の機能の正常化)
・鉄分(貧血の防止)
・葉酸(細胞の生まれ変わりを助ける働き)
・リン(歯や骨を丈夫にする)
・マグネシウム(カラダの代謝を促す)
・カルシウム(骨を強くし骨粗鬆症を予防)
・カリウム(細胞内の浸透圧を調整、むくみ防止)
・コラーゲン(皮膚の弾力や損傷を修復)
・グルタミン酸(興奮系の伝達物質を分泌させる)
・グリシン(肌のハリと弾力を保つ)
・ロイシン(筋肉のエネルギー源)
・リジン(カラダの免疫力を高める)
・アスパラギン酸(ミネラルを体内に取り込む)

スズハモ(鈴鱧)の目利きポイント!

スズハモ(鈴鱧)にも個体差は必ずあります。一人ひとりみんな個性があるようにスズハモ(鈴鱧)にも個性があります。下記をご参考にわたし好みのMyスズハモ(鈴鱧)を是非見つけてください。

1.目に膨らみがあり澄んでいる
2.エラが鮮やかな紅色
3.身にハリがある
4.カラダ全体にぬめりがある
5.体色が濃い色

よくわからない!という方ご来店ください。店主が詳しく解説します。
いつもと違う見方をすると魚選びがとっても楽しくなります。

スズハモ(鈴鱧)のおもしろ情報

ハモ(鱧)のことわざ

鱧も一期、海老も一期(はももいちごえびもいちご)

ハモとエビは全く異なる姿かたちをしているが、命を授かり一生を送るという点では同じということからできたことわざです。
人の境遇や才能は人それぞれ違っても、命を授かり一生を終えるということは同じという意味です。

スズハモ(鈴鱧)の地方名

スズハモは地域によりユニークな名前で呼ばれています。

・トウヘイ:京都府

・ハモ
・フウセン

スズハモ(鈴鱧)が付く地名

スズ(鈴)が付く地名

・鈴鹿市(すずかし):三重県

ハモ(鱧)が付く地名

・羽茂飯岡(はもちいいおか):新潟県佐渡市
・羽茂大石(はもちおおいし):新潟県佐渡市
・羽茂大崎(はもちおおさき):新潟県佐渡市
・羽茂大橋(はもちおおはし):新潟県佐渡市
・羽茂上山田(はもちかみやまだ):新潟県佐渡市
・羽茂亀脇(はもちかめわき):新潟県佐渡市
・羽茂小泊(はもちこどまり):新潟県佐渡市
・羽茂三瀬(はもちさんせ):新潟県佐渡市
・羽茂滝平(はもちたきだいら):新潟県佐渡市
・羽茂本郷(はもちほんごう):新潟県佐渡市
・羽茂村山(はもちむらやま):新潟県佐渡市

スズハモ(鈴鱧)のまとめ

スズハモはあまり認知されていない魚ですが、知らず知らずのうちに食べている魚です。
練り物の原材料となっており、私たちの食卓に登場しています。
スズハモはハモより大型で、脂ノリとうま味に欠けます。
そのためスズハモを美味しく食べるには、調理法を工夫する必要があります。

ご興味のある方は、お問い合わせください。

きのした生魚店には個性あふれる鮮魚が揃っています。

今日もいい一日になりますように。

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