テンジクガレイ(天竺鰈)の秘密すべてご紹介!基礎知識からおもしろ雑学までやさしく解説

おはようございます。

ガンゾウヒラメに姿カタチがそっくりな、「テンジクガレイ」。
テンジクガレイはカレイという名前ですが、実はヒラメのなかまです。
古くは目が左側に寄っている魚も、「カレイ」と呼ばれていたため、テンジクガレイはその名残でカレイと付きます。
テンジクガレイは鹿児島県や沖縄県などの暖かい地域で漁獲される魚で、本州ではとても珍しい魚です。
また、テンジクガレイは引き締まった身質と、クセのない上品な味わいで、どんな料理にも合う魚です。

基礎知識からおもしろ雑学まで、今日はテンジクガレイの秘密すべてご紹介します。

テンジクガレイ(天竺鰈)の基本情報

鰈の煮付け

テンジクガレイ(天竺鰈)の種類・寿命

テンジクガレイは、顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系カレイ目カレイ亜目ヒラメ科ガンゾウビラメ属に属します。
テンジクガレイのなかまには、「ガンゾウビラメ」「タマガンゾウビラメ」「メガレイ」「ヒラメ」などがいます。

また、テンジクガレイの寿命は10年ほどです。
テンジクガレイは1歳で10センチ程度、2歳で20センチ程度、3歳で30センチ程度まで成長します。

テンジクガレイ(天竺鰈)の生態・食性

テンジクガレイは千葉県から沖縄県まで広く分布しており、水深1から30メートルほどの海域に生息しています。
テンジクガレイは肉食性で、小魚や甲殻類などを食べて生活しています。

また、テンジクガレイの産卵期は4月から7月頃です。

テンジクガレイ(天竺鰈)の特徴と代表産地

外見 体長は30センチ程度
体形は薄く平べったい
体色は全体に黒い
背にふたつの斑紋がある
背に虫食い斑紋がある
目が左側に寄っている
目と目の間隔が広い
皮に独特の風味がある
上品の味わい
クセがない
甘味がある
うま味がある
身離れがいい
熱しても身が柔らかい
10月から2月
漁方 底引き網
定置網
産地 鹿児島県
沖縄県

テンジクガレイ(天竺鰈)の由来の秘密

テンジクガレイ(天竺鰈)の由来

カレイは、魚の半分に見えることから、「片割れ魚」と呼ばれており、それが転じ「カレイ」と呼ばれた。
また、テンジクガレイは比較的南方(天竺)に生息しているため、「テンジクガレイ」と呼ばれた。

テンジクガレイはヒラメのなかまですが、古くはカレイとして扱われてきたため、カレイと付きます。

テンジクガレイ(天竺鰈)を漢字で書くと「天竺鰈」

テンジクガレイを漢字で書くと「天竺鰈」です。
カレイは木の葉の様に薄く平べったい体形をしているということから、魚ヘンに「枼」で「鰈」と書きます。
また、テンジクガレイは天竺(南方)に生息しているため、「天竺鰈」と書きます。

テンジクガレイ(天竺鰈)を英語で書くと「Largetooth flounder」

テンジクガレイを英語で書くと「Largetooth flounder」です。
「Largetooth」は「歯が大きい」という意味です。
「Flounder」は「ヒラメ」という意味です。
つまり、大きい歯があるヒラメということです。

テンジクガレイ(天竺鰈)の栄養

テンジクガレイは高タンパク低脂質な白身魚です。
どのような栄養があるかまとめました。

・DHA(脳細胞の活性化や脳の発達に働きかける)
・EPA(血液をサラサラにし、中性脂肪を下げる)
・タンパク質(筋肉細胞の維持、免疫力高上)
・ナイアシン(血行促進、冷え性改善)
・ビタミンA(皮膚や粘膜を正常に保つ)
・ビタミンB群(神経の機能の正常化)
・鉄分(貧血の防止)
・葉酸(細胞の生まれ変わりを助ける働き)
・リン(歯や骨を丈夫にする)
・マグネシウム(カラダの代謝を促す)
・カルシウム(骨を強くし骨粗鬆症を予防)
・カリウム(細胞内の浸透圧を調整、むくみ防止)
・コラーゲン(皮膚の弾力や損傷を修復)
・グルタミン酸(興奮系の伝達物質を分泌させる)
・グリシン(肌のハリと弾力を保つ)
・ロイシン(筋肉のエネルギー源)
・リジン(カラダの免疫力を高める)
・アスパラギン酸(ミネラルを体内に取り込む)

テンジクガレイ(天竺鰈)の目利きポイント!

テンジクガレイ(天竺鰈)にも個体差は必ずあります。一人ひとりみんな個性があるようにテンジクガレイ(天竺鰈)にも個性があります。下記をご参考にわたし好みのMyテンジクガレイ(天竺鰈)を是非見つけてください。

1.目に膨らみがあり澄んでいる
2.エラが鮮やかな紅色
3.体色が濃い色
4.まるみがある
5.身に張りがある

よくわからない!という方ご来店ください。店主が詳しく解説します。
いつもと違う見方をすると魚選びがとっても楽しくなります。

テンジクガレイ(天竺鰈)のおもしろ情報

テンジクガレイ(天竺鰈)の地方名

テンジクガレイは地域によりユニークな名前で呼ばれています。

・スサ:沖縄県
・カタヒラウオ:鹿児島県
・ヒラメ:鹿児島県
・スッサ:沖縄県
・ヒラトンマー:沖縄県

テンジクガレイ(天竺鰈)が付く地名

カレイ(鰈)が付く地名

・嘉例沢(かれいさわ):富山県黒部市
・嘉例谷(かれいだに):富山県小矢部市
・浪岡王余魚沢(なみおかかれいざわ):青森県青森市
・隼人町嘉例川(はやとちょうかれいがわ):鹿児島県霧島市
・福山町佳例川(ふくやまちょうかれいがわ):鹿児島県霧島市

テンジクガレイ(天竺鰈)のまとめ

テンジクガレイは本州では珍しい魚で、鹿児島県や沖縄県など南部で人気のある魚です。
テンジクガレイは皮に独特の風味があり繊細で上品な身質で、とても美味しい魚です。
テンジクガレイはクセがない魚ですので、お刺身はもちろん煮付けや唐揚げなどどんな料理にも合います。

ご興味のある方は、お問い合わせください。

きのした生魚店には個性あふれる鮮魚が揃っています。

今日もいい一日になりますように。

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