シオイタチウオ(塩鼬魚)の秘密すべてご紹介!基礎知識からおもしろ雑学までやさしく解説

おはようございます。

ヨロイイタチウオに姿カタチがよく似ている、「シオイタチウオ」。
ヨロイイタチウオは全国各地で「ヒゲダラ」と呼ばれていますが、広島県では「メンタイ」と呼ばれており、とても人気のある魚です。
シオイタチウオはヨロイイタチウオに似た味わいですが、漁獲量が少ないため認知度の低い魚です。

基礎知識からおもしろ雑学まで、今日はシオイタチウオの秘密すべてご紹介します。

シオイタチウオ(塩鼬魚)の基本情報

白身魚の煮付け

シオイタチウオ(塩鼬魚)の種類・寿命

シオイタチウオは、顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区正真骨下区側棘鰭上目アシロ目アシロ亜目アシロ科シオイタチウオ属に属します。
シオイタチウオのなかまには、「キングクリップ」「アシロ」「イタチウオ」「イトヒキイタチウオ」「ウミドジョウ」「シマイタチウオ」「ヨロイイタチウオ」などがいます。

また、シオイタチウオの寿命は10年ほどです。
シオイタチウオは1歳で10センチ程度、2歳で15センチ程度、3歳で20センチ程度まで成長します。

シオイタチウオ(塩鼬魚)の生態・食性

シオイタチウオは青森県から九州南岸まで広く分布しており、水深60から400メートルまでの海域に生息しています。
シオイタチウオは肉食性で、小魚や甲殻類を食べて生活しています。

また、シオイタチウオの産卵期は4月から8月ころです。

シオイタチウオ(塩鼬魚)の特徴と代表産地

外見 体長は25センチ程度
体形は細長く側扁している
体色は褐色
白色の斑紋がある
腹ビレがひも状
背ビレと尻ビレが尾ビレと一体化している
カラダに粘液が付いている
淡泊な味わいの白身
クセのない味わい
柔らかい身質
身離れが悪い
皮が少し硬い
熱しても身が柔らかい
12月から2月
漁方 底曳き網
産地 長崎県

シオイタチウオ(塩鼬魚)の由来の秘密

シオイタチウオ(塩鼬魚)の由来

イタチウオには3対のヒゲがあり動物のイタチに似ていることから、「イタチウオ」と呼ばれた。
また、シオイタチウオはイタチウオのなかまで、カラダに白い斑紋があり「塩(シオ)」を吹いたように見えることから、「シオイタチウオ」と呼ばれた。

シオイタチウオ(塩鼬魚)を漢字で書くと「塩鼬魚」

イタチウオを漢字で書くと「塩鼬魚」です。
イタチウオの顔つきが、動物の「イタチ(鼬)」に似ていることから、「鼬魚」と書きます。
また、シオイタチウオはイタチウオのなかまで、塩を吹いたような模様がカラダにあることから、「塩鼬魚」と書きます。

シオイタチウオ(塩鼬魚)を英語で書くと「Whitespotted brotula」

シオイタチウオを英語で書くと「Whitespotted brotula」です。
「Whitespotted」は「白色の斑点がある」という意味です。
「Brotula」は「深海魚」という意味です。
つまり、白い斑紋がある深海魚ということです。

シオイタチウオ(塩鼬魚)の栄養

シオイタチウオは不飽和脂肪酸が豊富な魚です。
どのような栄養があるかまとめました。

・DHA(脳細胞の活性化や脳の発達に働きかける)
・EPA(血液をサラサラにし、中性脂肪を下げる)
・ビタミンB群(神経の機能の正常化)
・ビタミンD(カルシウムの吸収を促進)
・ビタミンE(抗酸化作用)
・ナイアシン(血行促進、冷え性改善)
・コラーゲン(皮膚の弾力や損傷を修復)
・葉酸(細胞の生まれ変わりを助ける働き)
・パントテン酸(糖質、脂質の代謝を促す)
・鉄分(貧血の防止)
・リン(歯や骨を丈夫にする)
・マグネシウム(カラダの代謝を促す)
・カルシウム(骨を強くし骨粗鬆症を予防)
・カリウム(細胞内の浸透圧を調整、むくみ防止)
・グルタミン酸(興奮系の伝達物質を分泌させる)
・グリシン(肌のハリと弾力を保つ)
・ロイシン(筋肉のエネルギー源)
・リジン(カラダの免疫力を高める)
・パントテン酸(糖質、脂質の代謝を促す)
・アスパラギン酸(ミネラルを体内に取り込む)
・アラニン(二日酔いの改善)
・プロリン(コラーゲンの生成を促す)

シオイタチウオ(塩鼬魚)の目利きポイント!

シオイタチウオ(塩鼬魚)にも個体差は必ずあります。一人ひとりみんな個性があるようにシオイタチウオ(塩鼬魚)にも個性があります。下記をご参考にわたし好みのMyシオイタチウオ(塩鼬魚)を是非見つけてください。

1.できるだけ大きいもの
2.目が澄んでいる
3.粘液が透明
4.模様がはっきりしている
5.エラが鮮やかな紅色

よくわからない!という方ご来店ください。店主が詳しく解説します。
いつもと違う見方をすると魚選びがとっても楽しくなります。

シオイタチウオ(塩鼬魚)のおもしろ情報

シオイタチウオ(塩鼬魚)の地方名

シオイタチウオは地域によりユニークな名前で呼ばれています。

・ナマズゴ:島根県
・ショウフクジ:秋田県
・サドアマデ:山形県

シオイタチウオ(塩鼬魚)が付く地名

シオ(塩)が付く地名

・塩竈市(しおがまし):宮城県
・塩尻市(しおじりし):長野県
・塩谷郡塩谷町(しおやぐんしおやまち):栃木県
・塩谷郡高根沢町(しおやぐんたかねざわまち):栃木県
・天塩郡遠別町(てしおぐんえんべつちょう):北海道
・天塩郡天塩町(てしおぐんてしおちょう):北海道
・天塩郡豊富町(てしおぐんとよとみちょう):北海道
・天塩郡幌延町(てしおぐんほろのべちょう):北海道
・那須塩原市(なすしおばらし):栃木県
・耶麻郡北塩原村(やまぐんきたしおばらむら):福島県

イタチ(鼬)が付く地名

・安芸郡海田町(あきぐんかいたちょう):広島県
・板野郡上板町(いたのぐんかみいたちょう):徳島県

・飯田町(いいたちょう):栃木県佐野市
・伊達野(いたちの):高知県南国市
・立売堀(いたちぼり):大阪府大阪市西区
・板知屋(いたちや):大分県臼杵市
・財田町財田上(さいたちょうさいたかみ):香川県三豊市
・財田町財田中(さいたちょうさいたなか):香川県三豊市
・勢田町(せいたちょう) 三重県伊勢市
・朔日市(ついたち) 愛媛県西条市
・朔日町(ついたちまち) 青森県八戸市
・平田町(へいたちょう) 岩手県釜石市
・蒔田町(まいたちょう) 神奈川県横浜市南区
・弥生橘町(やよいたちばなちょう) 北海道三笠市

シオイタチウオ(塩鼬魚)のまとめ

シオイタチウオは淡泊でうま味のある白身魚で、食べやすい魚です。
シオイタチウオはクセがないため、焼き物、煮物、揚げ物、蒸し物、どのような料理にも合う魚です。
ただ残念ながら、シオイタチウオは流通量が少ないため、入手することは少し難しいかもしれません(≧◇≦)

ご興味のある方は、お問い合わせください。

きのした生魚店には個性あふれる鮮魚が揃っています。

今日もいい一日になりますように。

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