イタチウオ(鼬魚)の秘密すべてご紹介!基礎知識からおもしろ雑学までやさしく解説

おはようございます。

魚とは思えない顔つきをした、「イタチウオ」。
顔だけを見ると魚類ではなく哺乳類に見えます。
イタチウオは漁獲量が少ない魚で、流通していることは稀な魚です。
イタチウオの味わいは淡泊で上品でクセがなく、ふっくら柔らかい身質が特徴です。
老若男女問わず大人気の魚「メンタイ(ヨロイイタチウオ)」に似た味わいで、とても美味しい魚です。

基礎知識からおもしろ雑学まで、今日はイタチウオの秘密すべてご紹介します。

イタチウオ(鼬魚)の基本情報

白身魚のフライ

イタチウオ(鼬魚)の種類・寿命

イタチウオは、顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区正真骨下区側棘鰭上目アシロ目アシロ亜目アシロ科イタチウオ属に属します。
イタチウオのなかまには、「ヨロイイタチウオ」「キングクリップ」「アシロ」「イトヒキイタチウオ」「ウミドジョウ」「シオイタチウオ」「シマイタチウオ」などがいます。

また、イタチウオの寿命は長く15年ほどです。
イタチウオは1歳で15センチ程度、2歳で25センチ程度、3歳で30センチ程度まで成長します。

イタチウオ(鼬魚)の生態・食性

イタチウオは千葉県から九州南岸まで広く分布しており、水深10から650メートルまでの岩礁域に生息しています。
イタチウオは夜行性で、日中は岩礁で休んでおり、夜になると活発に動き回ります。
イタチウオは肉食性で、小魚や甲殻類を食べて生活しています。

また、イタチウオの産卵期は4月から8月ころです。

イタチウオ(鼬魚)の特徴と代表産地

外見 体長は60センチ程度
体形はナマズ型
体色は褐色
背ビレと尻ビレが尾ビレと一体化している
3対のヒゲがある
腹ビレがひも状
顔がイタチに似ている
カラダに粘液が付いている
淡泊な味わいの白身
クセのない味わい
柔らかい身質
皮が少し硬い
熱しても身が柔らかい
10月から2月
漁方 定置網
産地 大分県
長崎県

イタチウオ(鼬魚)の由来の秘密

イタチウオ(鼬魚)の由来

イタチウオには3対のヒゲがあり動物のイタチに似ていることから、「イタチウオ」と呼ばれた。

イタチウオ(鼬魚)を漢字で書くと「鼬魚」

イタチウオを漢字で書くと「鼬魚」です。
イタチウオの顔つきが、動物の「イタチ(鼬)」に似ていることから、「鼬魚」と書きます。

イタチウオ(鼬魚)を英語で書くと「Goatsbeard brotula」

イタチウオを英語で書くと「Goatsbeard brotula」です。
「Goatsbeard」は「ヤギのヒゲ」という意味です。
「Brotula」は「深海魚」という意味です。
つまり、ヤギのようなヒゲを持った深海魚ということです。

イタチウオ(鼬魚)の栄養

イタチウオはオメガ3を豊富に含んだ食材です。
どのような栄養があるかまとめました。

・DHA(脳細胞の活性化や脳の発達に働きかける)
・EPA(血液をサラサラにし、中性脂肪を下げる)
・ビタミンB群(神経の機能の正常化)
・ビタミンD(カルシウムの吸収を促進)
・ビタミンE(抗酸化作用)
・ナイアシン(血行促進、冷え性改善)
・コラーゲン(皮膚の弾力や損傷を修復)
・葉酸(細胞の生まれ変わりを助ける働き)
・パントテン酸(糖質、脂質の代謝を促す)
・鉄分(貧血の防止)
・リン(歯や骨を丈夫にする)
・マグネシウム(カラダの代謝を促す)
・カルシウム(骨を強くし骨粗鬆症を予防)
・カリウム(細胞内の浸透圧を調整、むくみ防止)
・グルタミン酸(興奮系の伝達物質を分泌させる)
・グリシン(肌のハリと弾力を保つ)
・ロイシン(筋肉のエネルギー源)
・リジン(カラダの免疫力を高める)
・パントテン酸(糖質、脂質の代謝を促す)
・アスパラギン酸(ミネラルを体内に取り込む)
・アラニン(二日酔いの改善)
・プロリン(コラーゲンの生成を促す)

イタチウオ(鼬魚)の目利きポイント!

イタチウオ(鼬魚)にも個体差は必ずあります。一人ひとりみんな個性があるようにイタチウオ(鼬魚)にも個性があります。下記をご参考にわたし好みのMyイタチウオ(鼬魚)を是非見つけてください。

1.できるだけ大きいもの
2.目が澄んでいる
3.粘液が透明
4.身にハリがある
5.エラが鮮やかな紅色

よくわからない!という方ご来店ください。店主が詳しく解説します。
いつもと違う見方をすると魚選びがとっても楽しくなります。

イタチウオ(鼬魚)のおもしろ情報

イタチウオ(鼬魚)の地方名

イタチウオは地域によりユニークな名前で呼ばれています。

・アナゴ:静岡県
・イタチ:静岡県
・ウミナマズ:和歌山県
・オキナマズ:高知県
・ナマズ:高知県
・オタンジョウ:東京都
・タベラ:東京都
・ドンコ:東京都
・シンギョボ:福島県
・シンギヨボオ
・ドンコ:福島県
・ヌレゾウ:福島県
・ハイダラ:神奈川県
・ビクニン:神奈川県
・ビンニン:神奈川県
・マダラ:神奈川県
・モロヒゲ:東京都(八丈島)

イタチウオ(鼬魚)が付く地名

イタチ(鼬)が付く地名

・安芸郡海田町(あきぐんかいたちょう):広島県
・板野郡上板町(いたのぐんかみいたちょう):徳島県

・飯田町(いいたちょう):栃木県佐野市
・伊達野(いたちの):高知県南国市
・立売堀(いたちぼり):大阪府大阪市西区
・板知屋(いたちや):大分県臼杵市
・財田町財田上(さいたちょうさいたかみ):香川県三豊市
・財田町財田中(さいたちょうさいたなか):香川県三豊市
・勢田町(せいたちょう) 三重県伊勢市
・朔日市(ついたち) 愛媛県西条市
・朔日町(ついたちまち) 青森県八戸市
・平田町(へいたちょう) 岩手県釜石市
・蒔田町(まいたちょう) 神奈川県横浜市南区
・弥生橘町(やよいたちばなちょう) 北海道三笠市

イタチウオ(鼬魚)のまとめ

イタチウオは淡泊でクセがなく食べやすい魚です。
鮮度が良いイタチウオは刺身でも食べることができ、透明感のある味わいが魅力の魚です。
イタチウオはクセがないため、焼き物、煮物、揚げ物、蒸し物、どのような料理にも合う魚です。
ただ残念ながら、イタチウオは流通量が少ないため、入手することは少し難しいかもしれません(≧◇≦)

ご興味のある方は、お問い合わせください。

きのした生魚店には個性あふれる鮮魚が揃っています。

今日もいい一日になりますように。

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