コウライアカシタビラメ(高麗赤舌鮃)の秘密すべてご紹介!基礎知識からおもしろ雑学までやさしく解説
おはようございます。
シタビラメのなかでも最も美味しく高級な「コウライアカシタビラメ」。
福岡県の柳川の郷土料理としてもなくてはならない魚で、「くつぞこ料理」として提供されています。
コウライアカシタビラは他のウシノシタ科の種と比較し、うま味が強くクセがないのが特徴でとても美味しい魚です。
基礎知識からおもしろ雑学まで、今日はコウライアカシタビラメの秘密すべてご紹介します。
目次
コウライアカシタビラメ(高麗赤舌鮃)の基本情報
コウライアカシタビラメ(高麗赤舌鮃)の種類・寿命
コウライアカシタビラメは、顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系カレイ目ウシノシタ亜目ウシノシタ科イヌノシタ属に属します。
コウライアカシタビラメのなかまには、「アカシタビラメ」「イヌノシタ」「オオシタビラメ」「オキゲンコ」「オタフクゲンコ」「ゲンコ」などがいます。
また、コウライアカシタビラメの寿命は8年ほどです。
コウライアカシタビラメは1歳で15センチ程度、2歳で25センチ程度、3歳で30センチ程度まで成長します。
コウライアカシタビラメ(高麗赤舌鮃)の生態・食性
コウライアカシタビラメは静岡県より南の海域に広く分布しており、水深20から80メートル程度の海域に生息しています。
コウライアカシタビラメはヒトデやエビなどを食べて生活しています。
また、コウライアカシタビラメの産卵期は3月から4月にかけてです。
コウライアカシタビラメ(高麗赤舌鮃)の特徴と代表産地
外見 | 体長は40センチ程度 体形は細長い楕円形 表側が褐色 裏側が白色で血がにじむ 両目が左側に付いている 薄く平べったい 鼻先が口よりも前にある カラダ全体にウロコがある 側線が3本ある |
味 | 透明感のある白身 身に旨みがある 皮にクセがない 滑らかな身質 熱しても身が柔らかい |
旬 | 10月から2月 |
漁方 | 刺し網 底曳き網 |
産地 | 福岡県 山口県 広島県 愛媛県 長崎県 佐賀県 |
コウライアカシタビラメ(高麗赤舌鮃)の由来の秘密
コウライアカシタビラメ(高麗赤舌鮃)の由来
シタビラメは牛の舌(牛タン)のようなカタチをしていることからが由来です。
アカシタビラメは裏側が血がにじんだように赤いことから、「アカシタビラメ」と呼ばれています。
また、コウライアカシタビラメはアカシタビラメのなかまで、朝鮮半島(コウライ)で多く漁獲されていたことから、「コウライアカシタビラメ」と呼ばれた。
コウライアカシタビラメ(高麗赤舌鮃)を漢字で書くと「高麗赤舌鮃」
コウライアカシタビラメを漢字で書くと「高麗赤舌鮃」です。
アカシタビラメは「体色が赤く、牛の舌のような体形の魚」ということから、「赤舌鮃」と書きます。
また、コウライアカシタビラメはアカシタビラメのなかまで、「高麗(朝鮮半島)」で多く漁獲されていたことから、「高麗赤舌鮃」と書きます。
コウライアカシタビラメ(高麗赤舌鮃)を英語で書くと「Three-line tongue-sole」
コウライアカシタビラメを英語で書くと「Three-line tongue-sole」です。
「Three-line」は「3本線」という意味です。
「Tongue」は「舌」という意味です。
「Sole」は「靴底」という意味です・
つまり、3本の側線がある舌のような靴底のような体形をした魚ということです。
コウライアカシタビラメ(高麗赤舌鮃)の栄養
コウライアカシタビラメはオメガ3を豊富に含んだ食材です。
どのような栄養があるかまとめました。
・DHA(脳細胞の活性化や脳の発達に働きかける)
・EPA(血液をサラサラにし、中性脂肪を下げる)
・ビタミンB群(神経の機能の正常化)
・ビタミンD(カルシウムの吸収を促進)
・ビタミンE(抗酸化作用)
・ナイアシン(血行促進、冷え性改善)
・コラーゲン(皮膚の弾力や損傷を修復)
・葉酸(細胞の生まれ変わりを助ける働き)
・パントテン酸(糖質、脂質の代謝を促す)
・鉄分(貧血の防止)
・リン(歯や骨を丈夫にする)
・マグネシウム(カラダの代謝を促す)
・カルシウム(骨を強くし骨粗鬆症を予防)
・カリウム(細胞内の浸透圧を調整、むくみ防止)
・グルタミン酸(興奮系の伝達物質を分泌させる)
・グリシン(肌のハリと弾力を保つ)
・ロイシン(筋肉のエネルギー源)
・リジン(カラダの免疫力を高める)
・パントテン酸(糖質、脂質の代謝を促す)
・アスパラギン酸(ミネラルを体内に取り込む)
・アラニン(二日酔いの改善)
・プロリン(コラーゲンの生成を促す)
コウライアカシタビラメ(高麗赤舌鮃)の目利きポイント!
コウライアカシタビラメ(高麗赤舌鮃)にも個体差は必ずあります。一人ひとりみんな個性があるようにコウライアカシタビラメ(高麗赤舌鮃)にも個性があります。下記をご参考にわたし好みのMyコウライアカシタビラメ(高麗赤舌鮃)を是非見つけてください。
1.できるだけ大きいもの
2.身に張りがありかたいもの
3.体表の模様・色が濃いもの
4.カラダに艶がある
5.エラが鮮やかな紅色
よくわからない!という方ご来店ください。店主が詳しく解説します。
いつもと違う見方をすると魚選びがとっても楽しくなります。
コウライアカシタビラメ(高麗赤舌鮃)のおもしろ情報
コウライアカシタビラメ(高麗赤舌鮃)の地方名
コウライアカシタビラメは地域によりユニークな名前で呼ばれています。
・クチゾコ
・クチドコ
・クツゾコ
・クッゾコ
・バケシタ
・クロシタ
・クロクツゾコ
・イシワリ
・マクッゾコ
・クッゾコ
・デンベェ
・アオシタ
・ゲタ
・クロゲタ
・クソリタ
・マゲタ
コウライアカシタビラメ(高麗赤舌鮃)が付く地名
コウライ(高麗)が付く地名
・高麗町(こうらいちょう):鹿児島県鹿児島市
・高麗橋(こうらいばし):大阪府大阪市中央区
・高麗(こま):神奈川県中郡大磯町
・高麗川(こまがわ):埼玉県日高市
・高麗本郷(こまほんごう):埼玉県日高市
・東高麗橋(ひがしこうらいばし):大阪府大阪市中央区
シタ(舌)が付く地名
・阿寒町上舌辛(あかんちょうかみしたから):北海道釧路市
・阿寒町舌辛(あかんちょうしたから):北海道釧路市
・阿寒町下舌辛(あかんちょうしもしたから):北海道釧路市
・阿寒町東舌辛(あかんちょうひがししたから):北海道釧路市
・上舌(かみした):福井県大野市
・舌間(したま):愛媛県八幡浜市
・下舌(しもした):福井県大野市
・鳥舌内(ちょうしたない):青森県三戸郡南部町
・中百舌鳥町(なかもずちょう):大阪府堺市北区
・百舌鳥赤畑町(もずあかはたちょう):大阪府堺市北区
・百舌鳥梅北町(もずうめきたちょう):大阪府堺市北区
・百舌鳥梅町(もずうめまち):大阪府堺市北区
・百舌鳥夕雲町(もずせきうんちょう):大阪府堺市堺区
・百舌鳥西之町(もずにしのちょう):大阪府堺市北区
・百舌鳥本町(もずほんまち):大阪府堺市北区
・百舌鳥陵南町(もずりょうなんちょう):大阪府堺市北区
ヒラメ(鮃)が付く地名
・志佐町田ノ平免(しさちょうたのひらめん):長崎県松浦市
コウライアカシタビラメ(高麗赤舌鮃)のまとめ
コウライアカシタビラメはシタビラメのなかで、最も美味しいといわれています。
シタビラメは基本的に皮に臭みがあるため、お刺身はおススメできませんが、コウライアカシタビラメはお刺身で美味しく食べることができます。
コウライアカシタビラは他のウシノシタ科の種と比較し、うま味が強くクセがないのが特徴です。
特に有明海周辺では名物となっており、ご当地料理として食べることができます。
ご興味のある方は、お問い合わせください。
きのした生魚店には個性あふれる鮮魚が揃っています。
今日もいい一日になりますように。
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