キツネメバル(マゾイ)の秘密すべてご紹介!基礎知識からおもしろ雑学までやさしく解説

おはようございます。

ソイのなかまで最も高級な「キツネメバル」。
タヌキメバルとキツネメバルはかなり似ており、見分けるのがとても難しいです。
2011年までは同種として扱われてきたほどです。
市場ではタヌキメバル、キツネメバル、クロソイを区別せず単に「ソイ」として流通していることも多々あります。

基礎知識からおもしろ雑学まで、今日はキツネメバルの秘密すべてご紹介します。

キツネメバル(マゾイ)の基本情報

キツネメバル

キツネメバル(マゾイ)の種類・寿命

キツネメバルは、顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目カサゴ亜目メバル科メバル属に属します。
メバル属のなかまには、「アカガヤ」「アコウダイ」「ウスメバル」「クロソイ」「タヌキメバル」「タケノコメバル」などがいます。

キツネメバルは成長がとても遅い魚で、1歳で10センチ程度、2歳で15センチ程度、3歳で20センチ程度まで成長します。
キツネメバルの寿命はとても長く、35年ほどです。

キツネメバル(マゾイ)の生態・食性

キツネメバルは比較的冷たい海を好む魚で、北海道から島根県まで広く分布しており、水深50から170メートルほどの海域に生息しています。
キツネメバルは夜行性の魚で、昼間は岩礁域に潜んでおり、夜になると甲殻類や小魚を食べに出掛けます。

また、キツネメバルの産卵期は5から6月頃です。

キツネメバル(マゾイ)の特徴と代表産地

外見 体長は40センチ程度
体形は側扁している
体色は白っぽい
体高がある
横縞模様が不明瞭
目の下の骨にトゲがない
尾ビレの縁が白い
尾ビレが丸い
下あごの方が出ている
背ビレにトゲがある
淡泊な味わい
ほんのり脂の甘みがある
アラからはイイ出汁が出る
身はしこしこした歯ざわり
皮と身のあいだにうま味がある
熱しても硬くならない
12月から5月
漁方 釣り
刺し網
定置網
産地 北海道
岩手県

キツネメバル(マゾイ)の由来の秘密

キツネメバル(マゾイ)の由来

メバルは目が大きく見張っていることから、「メバル」と呼びます。
またキツネメバルはタヌキメバルと似ており、区別するため、「キツネメバル」と呼ばれた。

キツネメバル(マゾイ)を漢字で書くと「狐目張」

キツネメバルを漢字で書くと「狐目張」です。
メバルは目が張り出していることから、「目張」と書きます。
また、キツネメバルは動物のキツネに似ているということから、「狐目張」と書きます。

キツネメバル(マゾイ)を英語で書くと「Fox jacopever」

キツネメバルを英語で書くと「Fox jacopever」です。
「Fox」はキツネという意味です。
「Jacopever」はソイのなかまという意味です。

キツネメバル(マゾイ)の栄養

キツネメバルはアミノ酸が豊富でうま味の強い食材です。
どのような栄養があるかまとめました。

・タンパク質(筋肉細胞の維持、免疫力高上)
・DHA(脳細胞の活性化や脳の発達に働きかける)
・EPA(血液をサラサラにし、中性脂肪を下げる)
・ビタミンA(皮膚や粘膜を正常に保つ)
・ビタミンB群(神経の機能の正常化)
・ビタミンD(カルシウムの吸収を促進)
・ビタミンE(抗酸化作用)
・ナイアシン(血行促進、冷え性改善)
・コラーゲン(皮膚の弾力や損傷を修復)
・葉酸(細胞の生まれ変わりを助ける働き)
・パントテン酸(糖質、脂質の代謝を促す)
・鉄分(貧血の防止)
・リン(歯や骨を丈夫にする)
・マグネシウム(カラダの代謝を促す)
・カルシウム(骨を強くし骨粗鬆症を予防)
・カリウム(細胞内の浸透圧を調整、むくみ防止)
・グルタミン酸(興奮系の伝達物質を分泌させる)
・グリシン(肌のハリと弾力を保つ)
・ロイシン(筋肉のエネルギー源)
・リジン(カラダの免疫力を高める)
・アスパラギン酸(ミネラルを体内に取り込む)
・アラニン(二日酔いの改善)
・プロリン(コラーゲンの生成を促す)

キツネメバル(マゾイ)の目利きポイント!

キツネメバル(マゾイ)にも個体差は必ずあります。一人ひとりみんな個性があるようにキツネメバル(マゾイ)にも個性があります。下記をご参考にわたし好みのMyキツネメバル(マゾイ)を是非見つけてください。

1.目に膨らみがあり澄んでいる
2.エラが鮮やかな紅色
3.できるだけ大きい
4.身に張りがある
5.ずんぐり太っている

よくわからない!という方ご来店ください。店主が詳しく解説します。
いつもと違う見方をすると魚選びがとっても楽しくなります。

キツネメバル(マゾイ)のおもしろ情報

キツネメバル(マゾイ)の地方名

キツネメバル(マゾイ)は地域によりユニークな名前で呼ばれています。

・キツコオホゴ:鹿児島県
・ゴマバチメ:新潟県
・スイ:岩手県
・ソイ:兵庫県
・タケノコメバル:山口県
・ドコ:山形県
・ハツメ:富山県
・バドウ:兵庫県
・マスイ:岩手県
・マゾイ:山形県
・マゾイ:北海道
・モンコク:福井県

キツネメバル(マゾイ)が付く地名

キツネ(狐)が付く地名

・一宮町狐新居(いちのみやちょうきつねあらい):山梨県笛吹市
・一迫狐崎(いちはさまきつねざき):宮城県栗原市
・稲狐町(いなこちょう):愛知県弥富市
・鵜飼狐洞(うかいきつねほら):岩手県滝沢市
・象潟町上狐森(きさかたまちかみきつねもり):秋田県にかほ市
・象潟町狐森(きさかたまちきつねもり):秋田県にかほ市
・狐井(きつい):奈良県香芝市
・狐池(きつねいけ):長野県長野市
・狐興野(きつねごうや):新潟県長岡市
・狐沢山(きつねさわやま):青森県上北郡東北町
・狐崎(きつねざき):福島県伊達郡桑折町
・狐崎浜(きつねざきはま):宮城県石巻市
・狐地(きつねじ):愛知県弥富市
・狐地町(きつねじちょう):愛知県弥富市
・狐島(きつねじま):富山県砺波市
・狐島(きつねじま):長野県伊那市
・狐島(きつねじま):和歌山県和歌山市
・狐田(きつねだ):福島県田村郡三春町
・狐塚(きつねづか):宮城県亘理郡亘理町
・狐塚(きつねづか):福島県福島市
・狐塚(きつねづか):埼玉県久喜市
・狐塚畑(きつねづかはた):福島県福島市
・狐橋(きつねばし):福井県福井市
・狐森(きつねもり):秋田県由利本荘市
・狐森(きつねもり):秋田県能代市
・狐森(きつねもり):青森県三戸郡五戸町
・狐森(きつねもり):青森県北津軽郡板柳町
・狐森北(きつねもりきた):青森県三戸郡五戸町
・狐山(きつねやま):宮城県遠田郡美里町
・狐山(きつねやま):福島県福島市
・栗栖野狐塚(くりすのきつねづか):京都府京都市山科区
・狐禅寺(こぜんじ):岩手県一関市
・狐鷹森(こたかもり):福島県耶麻郡北塩原村
・大雄狐塚(たいゆうきつねづか):秋田県横手市
・竹鼻町狐穴(たけはなちょうきつねあな):岐阜県羽島市
・東狐(とっこ):富山県下新川郡入善町
・独狐(とっこ):青森県弘前市
・野崎狐久保(のざききつねくぼ):青森県上北郡七戸町
・東野狐藪町(ひがしのきつねやぶちょう):京都府京都市山科区
・檜原狐鷹森(ひばらこたかもり):福島県耶麻郡北塩原村
・白狐(びゃっこ):福島県河沼郡会津坂下町
・二ツ井町狐台(ふたついまちきつねだい):秋田県能代市
・古川狐塚(ふるかわきつねづか):宮城県大崎市
・前沢狐石(まえさわきつねいし):岩手県奥州市
・前沢狐堂(まえさわきつねどう):岩手県奥州市
・松ケ崎狐坂(まつがさききつねさか):京都府京都市左京区
・水橋狐塚(みずはしきつねづか):富山県富山市
・御津町西方狐塚(みとちょうにしがたきつねづか):愛知県豊川市
・美濃山狐谷(みのやまきつねだに):京都府八幡市
・岩作狐洞(やざこきつねぼら):愛知県長久手市
・野狐台町(やっこだいまち):千葉県佐倉市
・四倉町狐塚(よつくらまちきつねづか):福島県いわき市

メバル(目張)が付く地名

・菖蒲原町(あやめばるちょう):宮崎県都城市

キツネメバル(マゾイ)のまとめ

キツネメバルはとても上品な味わいで、うま味がありお刺身で食べるととても美味しいです。
特に大型のキツネメバルは美味しいです。
ソイ類の見分け方はとても難しく、よく観察してもわからない方も多いと思います。
体色を比較してもよくわからないときは、目の下の骨にトゲがあるかないかで判断しましょう。
ご興味のある方は、お問い合わせください。

きのした生魚店には個性あふれる鮮魚が揃っています。

今日もいい一日になりますように。

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