カラスガレイ(烏鰈)の秘密すべてご紹介!基礎知識からおもしろ雑学までやさしく解説
おはようございます。
カレイの中でも大型でとても馴染みのある「カラスガレイ」。
カラスガレイという名前では知らない方も多いと思いますが、回転寿司などで大人気のエンガワは実はカラスガレイのエンガワなのです。
カラスガレイのエンガワは大きく脂ものっておりとても美味しいです。
ヒラメのエンガワと比較すると3倍ほど大きいです。
カラスガレイは安価なカレイの代名詞でもあり、ほとんどが輸入です。
基礎知識からおもしろ雑学まで、今日はカラスガレイの秘密すべてご紹介します。
目次
カラスガレイ(烏鰈)の基本情報
カラスガレイ(烏鰈)の種類・寿命
カラスガレイは顎口上目硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系カレイ目カレイ亜科カレイ科カラスガレイ属に属します。
なかまには、「アカガレイ」「オヒョウ」「マガレイ」「マコガレイ」などがいます。
カラスガレイの成長は早く、1歳で20センチほど、2歳で40センチほど、3歳で60センチほどまで成長します。
また、カラスガレイの寿命は20年ほどです。
カラスガレイ(烏鰈)の生態・食性
カラスガレイは冷たい水を好み東北より北に多く分布しています。
水深200から2200メートルほどの海域に生息しています。
カラスガレイは肉食性でイカ、タコ、エビ、小魚などを食べて生活しています。
また、カラスガレイの産卵期は2から3月です。
カラスガレイ(烏鰈)の特徴と代表産地
外見 | 体長は100センチ程度 体重は45キロ程度 体形は薄く平べったい 体色は全体に黒い 細長いひし形 口が大きい 左目が背の縁にある 目と目の間隔が広い 裏側も黒い |
味 | 脂ノリがいい 皮が硬い 適度に繊維質 熱しても身が柔らかい |
旬 | 9~10月 |
漁方 | 底曵網 底延縄 |
産地 | 【国産】 北海道 青森県 岩手県 【輸入】 |
カラスガレイ(烏鰈)の由来の秘密
カラスガレイ(烏鰈)の由来
カレイは、魚の半分に見えることから、「片割れ魚」と呼ばれており、それが転じ「カレイ」と呼ばれた。
また、カラスガレイは体色がカラスの様に黒いカレイということから、「カラスガレイ」と呼ばれた。
カラスガレイ(烏鰈)を漢字で書くと「烏鰈」
カラスガレイを漢字で書くと「烏鰈」です。
カレイは木の葉の様に薄く平べったい体形をしているということから、魚ヘンに「枼」で「鰈」と書きます。
また、カラスガレイは体色がカラスの様に黒いことから、「烏鰈」と書きます。
カラスガレイ(烏鰈)を英語で書くと「BASTARD HALIBUT」
カラスガレイを英語で書くと「BASTARD HALIBUT」です。
「BASTARD」は、英語で「ニセモノ」という意味です。
「HALIBUT」は、英語で「オヒョウ」という意味です。
カラスガレイ(烏鰈)の栄養
カラスガレイは高タンパク低脂質な白身魚です。
どのような栄養があるかまとめました。
・DHA(脳細胞の活性化や脳の発達に働きかける)
・EPA(血液をサラサラにし、中性脂肪を下げる)
・タンパク質(筋肉細胞の維持、免疫力高上)
・ナイアシン(血行促進、冷え性改善)
・ビタミンA(皮膚や粘膜を正常に保つ)
・ビタミンB群(神経の機能の正常化)
・鉄分(貧血の防止)
・葉酸(細胞の生まれ変わりを助ける働き)
・リン(歯や骨を丈夫にする)
・マグネシウム(カラダの代謝を促す)
・カルシウム(骨を強くし骨粗鬆症を予防)
・カリウム(細胞内の浸透圧を調整、むくみ防止)
・コラーゲン(皮膚の弾力や損傷を修復)
カラスガレイ(烏鰈)の目利きポイント!
カラスガレイ(烏鰈)にも個体差は必ずあります。一人ひとりみんな個性があるようにカラスガレイ(烏鰈)にも個性があります。下記をご参考にわたし好みのMyカラスガレイ(烏鰈)を是非見つけてください。
1.身に厚みがある(切り身)
2.ドリップが出ていない(切り身)
3.カラダにぬめりがある
4.体色が色鮮やか
5.腹にハリがある
よくわからない!という方ご来店ください。店主が詳しく解説します。
いつもと違う見方をすると魚選びがとっても楽しくなります。
カラスガレイ(烏鰈)のおもしろ情報
カラスガレイ(烏鰈)の地方名
カラスガレイ(烏鰈)は地域によりユニークな名前で呼ばれています。
・ギンガレイ
・エゾカラスガレイ
・フユガレイ
カラスガレイ(烏鰈)の付く地名
カラス(烏)が付く地名
・那須烏山市(なすからすやまし):栃木県
・烏鴉(うがらす):宮城県遠田郡涌谷町
・烏生田(うごうだ):栃木県芳賀郡茂木町
・烏集院(うすのいん):福岡県朝倉市
・烏帽子屋町(えぼうしやちょう):京都府京都市中京区
・烏帽子石(えぼしいし):福島県田村郡三春町
・烏帽子岩(えぼしいわ):山口県山陽小野田市
・烏帽子岩団地(えぼしいわだんち):山口県山陽小野田市
・烏帽子岩前(えぼしいわまえ):山口県山陽小野田市
・烏帽子町(えぼしちょう):長崎県佐世保市
・烏帽子町(えぼしちょう):新潟県新潟市中央区
・烏帽子町(えぼしちょう):兵庫県神戸市灘区
・大宅烏田町(おおやけからすだちょう):京都府京都市山科区
・岡崎烏帽子「榛名湖畔」(おかざきえぼし<はるなこはん>):群馬県吾妻郡東吾妻町
・鹿島区烏崎(かしまくからすざき):福島県南相馬市
・烏森町(かすもりちょう):愛知県名古屋市中川区
・烏森町(かすもりちょう):愛知県名古屋市中村区
・上烏川(かみからすがわ):宮城県刈田郡七ヶ宿町
・上烏田(かみからすだ):千葉県木更津市
・上賀茂烏帽子ケ垣内町(かみがもえぼしがかきうちちょう):京都府京都市北区
カレイ(鰈)が付く地名
・嘉例沢(かれいさわ):富山県黒部市
・嘉例谷(かれいだに):富山県小矢部市
・浪岡王余魚沢(なみおかかれいざわ):青森県青森市
・隼人町嘉例川(はやとちょうかれいがわ):鹿児島県霧島市
・福山町佳例川(ふくやまちょうかれいがわ):鹿児島県霧島市
カラスガレイ(烏鰈)のまとめ
カラスガレイはクセがなく柔らかい身質です。
安価な白身魚としてお惣菜などでよく食べてきた食材です。
回転ずしのエンガワがカラスガレイだったとはご存知ない方も多いのではないでしょうか。
基本的には輸入の冷凍フィレが多く流通していますが、まれに国産カラスガレイの生魚も流通しています。
私も食べたことはありませんが、機会があれば食べてみたいものです。
ご興味のある方はぜひお問い合わせください。
きのした生魚店には個性あふれる鮮魚が揃っています。
今日もいい一日になりますように。