ヨシノゴチ（シロゴチ）の秘密すべてご紹介！基礎知識からおもしろ雑学までやさしく解説

おはようございます。

コチとして種別せず流通している、「ヨシノゴチ」。
マゴチと比較し、頭部が三角形で体色がやや薄いのが特徴です。
ヨシノゴチも美味しいですが、マゴチと比較するとやや水っぽくうま味に欠けるといわれています。
ただ旬の冬にはマゴチに負けない味わいで美味しいです。

基礎知識からおもしろ雑学まで、今日はヨシノゴチの秘密すべてご紹介します。

ヨシノゴチ（シロゴチ）の基本情報

ヨシノゴチ（シロゴチ）の種類・寿命

ヨシノゴチは顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目カサゴ亜目コチ科コチ属に属します。
コチ科のなかまには、「オニゴチ」「イネゴチ」「エンマゴチ」「アネサゴチ」「マゴチ」「トカゲゴチ」「ワニゴチ」「メゴチ」などがいます。

またヨシノゴチの寿命ははっきりとはしていませんが、４年ほどと言われています。

ヨシノゴチ（シロゴチ）の生態・食性

ヨシノゴチは神奈川県より南の海域に分布しており、水深２５メートルから４０メートルほどの砂泥地に生息しています。
ヨシノゴチは小エビやハゼなどの小魚を食べて生活しています。

また、ヨシノゴチの産卵期はマゴチよりも早く春頃です。

ヨシノゴチ（シロゴチ）の特徴と代表産地

外見	体長は５０センチ程度 カラダが細長く縦扁している 頭からエラにかけて幅が広い 胸ビレから尾にかけて直線的 頭部は正三角形 歯は鋭く細かい カラダのわりに目が小さい 背は明るい褐色 腹は白色 背ビレには棘がある 大小のウロコがある
味	タンパクな白身 やや水っぽい 身質はプリッとした歯ごたえがある クセや臭みがない ほのかなうま味がある 熱しても硬くならない
旬	１１月～３月
漁方	底曳き網
産地	山口県 兵庫県

ヨシノゴチ（シロゴチ）の由来の秘密

ヨシノゴチ（シロゴチ）の由来

ヨシノゴチはコチ属で、山口県宇部市の呼び名「よしの」で多く漁獲されたため、「ヨシノゴチ」と言います。

また、コチは口が大きく頭が平らなため、神主が持つ「笏（しゃく）」に似ていることから「コツ（笏）」と呼ばれており、それが「コチ」に転じました。

ヨシノゴチ（シロゴチ）を漢字で書くと「よしの鯒」

ヨシノゴチを漢字で書くと「よしの鯒」です。

ヨシノは山口県宇部市の呼び名「よしの」が由来のため、ひらがなで書きます。
また、コチは敵に遭遇すると飛び跳ね踊るように逃げることから、魚ヘンに「踊」で「鯒」と書きます。

ヨシノゴチ（シロゴチ）を英語で書くと「Ｂａｒｔａｉｌ　ｆｌａｔｈｅａｄ」

ヨシノゴチを英語で書くと「Ｂａｒｔａｉｌ　ｆｌａｔｈｅａｄ」です。

「Ｂａｒｔａｉｌ」は、英語で「棒のような尾」という意味で、ヨシノゴチの体形からです。
「Ｆｌａｔｈｅａｄ」は、英語で「コチ」という意味です。

ヨシノゴチ（シロゴチ）の栄養

ヨシノゴチは高タンパク低脂質な魚ですが、どのような栄養があるかまとめました。

・タンパク質（筋肉細胞の維持、免疫力高上）
・ビタミンＡ（皮膚や粘膜を正常に保つ）
・ビタミンＢ群（神経の機能の正常化）
・ビタミンＤ（カルシウムの吸収を促進）
・ビタミンＥ（抗酸化作用）
・パントテン酸（糖質、脂質の代謝を促す）
・葉酸（細胞の生まれ変わりを助ける働き）
・リン（歯や骨を丈夫にする）
・鉄分（貧血の防止）
・ナイアシン（血行促進、冷え性改善）
・マグネシウム（カラダの代謝を促す）
・カルシウム（骨を強くし骨粗鬆症を予防）
・カリウム（細胞内の浸透圧を調整、むくみ防止）

ヨシノゴチ（シロゴチ）の５つの目利きポイント！

ヨシノゴチにも個体差は必ずあります。一人ひとりみんな個性があるように ヨシノゴチにも個性があります。下記をご参考にわたし好みのMy ヨシノゴチを是非見つけてください。

１．カラダがふっくらしている
２．ヒレまでみずみずしい
３．体表の模様がくっきりしている
４．目が小さいもの
５．エラが鮮やかな紅色

よくわからない！という方ご来店ください。店主が詳しく解説します。
いつもと違う見方をすると魚選びがとっても楽しくなります。

コチのさばき方

店主がマゴチを三枚おろしからお造り・お鍋用まで、１ステップずつ丁寧にご紹介します。
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ヨシノゴチ（シロゴチ）のおもしろ情報

コチのことわざ

コチは夫婦仲がいい

コチは雄雌つがいで生活しています。コチが１尾つれると必ず夫婦の片割れが釣れるそうです。

照りゴチ

コチは真夏の猛暑が続く時期が旬と言われています。
この時期のコチのことを表わします。

ヨシノゴチ（シロゴチ）の地方名

ヨシノゴチ（シロゴチ）は地域によりユニークな名前で呼ばれています。

・シラゴチ：兵庫県
・シロゴチ：大分県、福岡県
・スナゴチ：長崎県
・ヨシノ：山口県

ヨシノゴチ（シロゴチ）の付く地名

ヨシノが付く地名

・神埼郡吉野ヶ里町（かんざきぐんよしのがりちょう）：佐賀県
・吉野川市（よしのがわし）：徳島県
・吉野郡大淀町（よしのぐんおおよどちょう）：奈良県
・吉野郡上北山村（よしのぐんかみきたやまむら）：奈良県
・吉野郡川上村（よしのぐんかわかみむら）：奈良県
・吉野郡黒滝村（よしのぐんくろたきむら）：奈良県
・吉野郡下市町（よしのぐんしもいちちょう）：奈良県
・吉野郡下北山村（よしのぐんしもきたやまむら）：奈良県
・吉野郡天川村（よしのぐんてんかわむら）：奈良県
・吉野郡十津川村（よしのぐんとつかわむら）：奈良県
・吉野郡野迫川村（よしのぐんのせがわむら）：奈良県
・吉野郡東吉野村（よしのぐんひがしよしのむら）：奈良県
・吉野郡吉野町（よしのぐんよしのちょう）：奈良県

コチが付く地名

・虻田郡洞爺湖町（あぶたぐんとうやこちょう）：北海道
・虻田郡ニセコ町（あぶたぐんにせこちょう）：北海道
・喜多郡内子町（きたぐんうちこちょう）：愛媛県

ヨシノゴチ（シロゴチ）のまとめ

ヨシノゴチはマゴチよりやや味が劣るため、産地では比較的安く流通しています。
しかし旬のヨシノゴチはうま味がありほのかな甘みもありとても美味しいです。
ヨシノゴチは肝も美味しく生でも食べることができます。
ヨシノゴチは鮮度が落ちるのがとても早い魚ですので、できる限り新鮮なモノを選ぶように気をつけましょう。

ご興味のある方はぜひお問い合わせください。

きのした生魚店には個性あふれる鮮魚が揃っています。

今日もいい一日になりますように。