ウルメイワシの秘密すべてご紹介!基礎知識からおもしろ雑学までやさしく解説

おはようございます。

酒の肴として人気のある「目ざし」の原料はウルメイワシです。
ウルメイワシは加工品としての流通が多く、鮮魚で見る機会は少ないかもしれません。
ウルメイワシは高タンパク低脂質な食材で、イワシの中でもっとも脂が少ないです。
マイワシより味が劣ると言われているウルメイワシですが、うま味成分がイワシの中で最もあり実は美味しい魚なのです。

役立つ知識から酒場のネタになる知識まで、今日はウルメイワシの秘密すべてご紹介します。

ウルメイワシの基本情報

ウルメイワシ 干物

ウルメイワシの種類・寿命

ウルメイワシはニシン上目ニシン目ニシン亜目ウルメイワシ科ウルメイワシ属に属します。
ニシン科の「ニシン」「マイワシ」「コノシロ」「キビナゴ」などとは異なる種類になります。

ウルメイワシの寿命は短く3年程度で、1歳で13センチ、2歳で17センチ、3歳で20センチほどに成長します。

ウルメイワシの生態・食性

ウルメイワシは温かい海域を好み、熱帯から温帯の世界中各地に分布している回遊魚です。
ウルメイワシは動物性プランクトンを食べて生活しています。

ウルメイワシは秋から翌年の初夏にかけて産卵していますが、特に春から初夏にかけてが盛んです。

ウルメイワシの特徴と代表産地

外見 体長は20センチ程度
体形は細長く紡錘形
口が小さい
腹は銀白色、背は青色。
細かいウロコに覆われている
目が比較的大きい
目が脂瞼(しけん)に覆われている
腹ビレが後ろについている
うま味が強い
骨まで軟らかい。
熱しても硬くならない
青魚らしい酸味がある
12~2月
漁方 巻き網
刺し網
釣り
産地 島根県
長崎県
宮崎県
三重県
鹿児島県
高知県
熊本県
和歌山県

 

 

 

 

 

ウルメイワシの由来の秘密

イワシの由来2選

イワシの由来は諸説ありますがその中から2つご紹介します。
あなたはどちらの由来が濃厚だと思いますか?
1つ目。水からあげるとすぐに弱ってしまう魚ということから、「弱し」から「いわし」に転じた。
2つ目。貴族にはふさわしくない卑い(いやしい)魚という意味で、「卑し」から「いわし」に転じた。

イワシは漢字で書くと「鰯」

すぐに死んでしまう弱い魚ということから、魚ヘンに弱いで「鰯」と書きます。

ウルメイワシの由来

ウルメイワシはマイワシと比較し目が大きく、脂瞼(しけん)に覆われて潤んでいるように見えることから「ウルメイワシ」と呼ばれた。
ウルメイワシを漢字で書くと「潤目鰯」です。

ウルメイワシの栄養

ウルメイワシは高タンパク低脂質でとてもヘルシーな食材です。
どのような栄養があるかまとめました。

・DHA(脳細胞の活性化や脳の発達に働きかける)
・EPA(血液をサラサラにし、中性脂肪を下げる)
・タンパク質(筋肉細胞の維持、免疫力高上)
・ナイアシン(血行促進、冷え性改善)
・ビタミンA(皮膚や粘膜を正常に保つ)
・ビタミンB群(神経の機能の正常化)
・ビタミンD(カルシウムの吸収を促進)
・ビタミンE(抗酸化作用)
・鉄分(貧血の防止)
・葉酸(細胞の生まれ変わりを助ける働き)
・リン(歯や骨を丈夫にする)
・マグネシウム(カラダの代謝を促す)
・カルシウム(骨を強くし骨粗鬆症を予防)
・カリウム(細胞内の浸透圧を調整、むくみ防止)
・グルタミン酸(興奮系の伝達物質を分泌させる)
・グリシン(肌のハリと弾力を保つ)
・ロイシン(筋肉のエネルギー源)
・リジン(カラダの免疫力を高める)
・アスパラギン酸(ミネラルを体内に取り込む)
・アラニン(二日酔いの改善)

ウルメイワシの5つの目利きポイント!

ウルメイワシにも個体差は必ずあります。
一人ひとりみんな個性があるようにウルメイワシにも個性があります。
下記をご参考にわたし好みのMyウルメイワシを是非見つけてください。

1.身が硬い
2.目に膨らみがあり澄んでいる
3.エラ蓋が赤くない
4.ウロコが付いている
5.腹に張りがある

よくわからない!という方ご来店ください。店主が詳しく解説します。
いつもと違う見方をすると魚選びがとっても楽しくなります。

イワシのさばき方

店主がマイワシを蒲焼用に開きます。
1ステップずつ丁寧にご紹介します。
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ウルメイワシのおもしろ情報

ウルメイワシの地方名

ウルメイワシは地域によりユニークな名前で呼ばれています。

・ウルメ:全国各地
・ウウメ:福岡県
・ウウメイワシ:熊本県
・オオメイワシ:熊本県
・ガンゾウイワシ:佐賀県
・ギトウ:長崎県
・クロメ:石川県
・セウルメ:三重県
・センキ:千葉県
・ダルマイワシ:新潟県
・テッポウウルメ:高知県、福岡県、長崎県
・ドウキ:福井県
・ドウキン:京都府
・ドウコイワシ:新潟県
・ドウマン:福井県
・ドウメ:鳥取県、島根県
・ドオメ:兵庫県、鳥取県、島根県
・ドクボイワシ:富山県、石川県
・ドンボイワシ:富山県、石川県
・ノドイワシ:青森県
・ヒドンボ:岐阜県
・ホオメイワシ:島根県、熊本県
・マウルメ:高知県
・マツライイワシ:静岡県
・マルゴイワシ:秋田県
・マルッポウ:福岡県
・ミギライワシ:富山県
・ミギラゴ:富山県
・メギラ:秋田県、新潟県
・メグロ:富山県
・メグロイワシ:石川県
・ロウソクイワシ:新潟県

イワシのことわざ

鰯で精進落ち(いわしでしょうじんおち)

精進期間が終わったのにイワシでお祝いをしたことからできたことわざで、長い間頑張ってきた努力が報われないという意味です。
ちょっとイワシが申し訳ないことわざですね。イワシの本当の美味しさを伝えたいなと思ってしまいました。

鰯の頭も信心から(いわしのあたまもしんじんから)

節分では恵方巻とイワシを食べますが、そのイワシの頭を柊の枝で刺し玄関に飾るという習慣をご存知でしょうか。
イワシの匂いを鬼が嫌うため鬼を払うことができると信じられており、そこからできたことわざです。
どんなにつまらないものも、信仰すれば尊く思うという意味です。

鯛の尾より鰯の頭(たいのおよりいわしのあたま)

大きな集団の低い地位にいるより、たとえ小さな集団でもその長になるほうがいいという意味です。
「鶏口となるも牛後となるなかれ」と類似します。

イワシが付く地名

・音戸町鰯浜(おんどちょういわしはま):広島県呉市
・鰯江町(いわしえちょう):愛知県愛西市
・鰯ケ島(いわしがしま):静岡県焼津市

ウルメイワシのまとめ

ウルメイワシはイワシの中でもっとも漁獲量が少なく、鮮魚で出回る数はとても少ないです。
ウルメイワシは脂質量が極端に少ないですが、旬の今は脂ノリがよくとても美味しいです。

ウルメイワシはとにかく鮮度が落ちるのが早いです。
きのした生魚店では新鮮なウルメイワシを仕入れておりますので、ご興味のある方はぜひお問い合わせください。

きのした生魚店には個性あふれる鮮魚が揃っています。

今日もいい一日になりますように。

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