カタクチイワシ(小イワシ)の秘密すべてご紹介!基礎知識からおもしろ雑学までやさしく解説

おはようございます。

7回洗えばタイの味といわれるほど美味しい「小イワシ」!
瀬戸内海で獲れる小イワシはトロけるような味わいが特徴的で、広島県民に古くから愛されてきました。
「広島と言えば小イワシ!」というくらい、今では全国的に知られています。

小イワシは鮮度が落ちるのがとても早いため、鮮魚として流通する地域は限られています。
ですので、広島に来られた際にはぜひ食べていただきたい逸品です。

小イワシはカタクチイワシの地方名です。
役立つ知識から酒場のネタになる知識まで、今日はカタクチイワシの秘密すべてご紹介します。

カタクチイワシ(小イワシ)の基本情報

小イワシ

カタクチイワシ(小イワシ)の種類・寿命

カタクチイワシはニシン目カタクチイワシ科カタクチイワシ属に属します。
「マイワシ」「ウルメイワシ」はニシン科となり、カタクチイワシとは異なる科目となります。
また、カタクチイワシは体長12センチほどの小型の魚です。

カタクチイワシは半年~1年ほどで成魚となり、寿命は2~3年ほどです。

カタクチイワシ(小イワシ)の生態・食性

カタクチイワシは北海道から九州までの日本近海に広く分布し、比較的浅い海域に生息しています。
またカタクチイワシは大きな群れを作り、身を守りながら動物プランクトンを食べて生活しています。

カタクチイワシの産卵期は特に春と秋ですが、1年を通して産卵しています。

カタクチイワシ(小イワシ)の特徴と代表産地



外見 体長は10センチ程度
体形は細長く紡錘形
口が小さく前に出ている
上顎に比べ下顎が小さい
腹は銀白色、背は濃紺色。
身が柔らかくとろける食感
骨まで軟らかい。
内臓にほどよい苦みがある
熱しても硬くならない
6~8月
(1年を通して味がイイ)
漁方 巻き網
船曳網
棒受け網漁
定置網
すくい網漁
産地 千葉県
三重県
茨城県
長崎県
北海道
愛知県

 

 

 

カタクチイワシの加工食品

カタクチイワシは昔から日本人になじみ深い魚です。
カタクチイワシの食品には下記のようなものがあります。
・釜揚げしらす
・丸干し
・めざし
・塩干し
・みりん干し
・田作り
・煮干し(いりこ)
・しらす干し
・ちりめん
・アンチョビ
・オイルサーディン

カタクチイワシは日本食にもですがイタリア料理でも欠かせない魚のひとつなのです。

カタクチイワシ(小イワシ)の由来の秘密

イワシの由来2選

イワシの由来は諸説ありますがその中から2つご紹介します。
あなたはどちらの由来が濃厚だと思いますか?
1つ目。水からあげるとすぐに弱ってしまう魚ということから、「弱し」から「いわし」に転じた。
2つ目。貴族にはふさわしくない卑い(いやしい)魚という意味で、「卑し」から「いわし」に転じた。

イワシは漢字で書くと「鰯」

すぐに死んでしまう弱い魚ということから、魚ヘンに弱いで「鰯」と書きます。

カタクチイワシの由来

カタクチイワシは口を動かすとき上あごが動かず下あごだけが動くことから、片口(かたくち)のイワシと言われていたことが由来です。

また、カタクチイワシは英語で「anchovy(アンチョビ)」と書きます。
そうあのイタリアンでおなじみのアンチョビは「カタクチイワシ」という意味です。

カタクチイワシ(小イワシ)の栄養

カタクチイワシはDHAやEPAなどのオメガ3を豊富に含んだ食材です。
どのような栄養があるかまとめました。

・DHA(脳細胞の活性化や脳の発達に働きかける)
・EPA(血液をサラサラにし、中性脂肪を下げる)
・タンパク質(筋肉細胞の維持、免疫力高上)
・ナイアシン(血行促進、冷え性改善)
・ビタミンA(皮膚や粘膜を正常に保つ)
・ビタミンB群(神経の機能の正常化)
・ビタミンD(カルシウムの吸収を促進)
・ビタミンE(抗酸化作用)
・鉄分(貧血の防止)
・葉酸(細胞の生まれ変わりを助ける働き)
・リン(歯や骨を丈夫にする)
・マグネシウム(カラダの代謝を促す)
・カルシウム(骨を強くし骨粗鬆症を予防)
・カリウム(細胞内の浸透圧を調整、むくみ防止)
・グルタミン酸(興奮系の伝達物質を分泌させる)
・グリシン(肌のハリと弾力を保つ)
・ロイシン(筋肉のエネルギー源)
・リジン(カラダの免疫力を高める)
・アスパラギン酸(ミネラルを体内に取り込む)
・アラニン(二日酔いの改善)

カタクチイワシ(小イワシ)の5つの目利きポイント!

カタクチイワシ(小イワシ)にも個体差は必ずあります。一人ひとりみんな個性があるようにカタクチイワシ(小イワシ)にも個性があります。下記をご参考にわたし好みのMyカタクチイワシ(小イワシ)を是非見つけてください。

1.身が硬い
2.目に膨らみがあり澄んでいる
3.小顔に見える
4.ウロコが付いている
5.腹に張りがある

よくわからない!という方ご来店ください。店主が詳しく解説します。
いつもと違う見方をすると魚選びがとっても楽しくなります。

カタクチイワシ(小イワシ)のさばき方

店主が小イワシをお刺身用にさばきます。
1ステップずつ丁寧にご紹介します。
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カタクチイワシ(小イワシ)のおもしろ情報

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カタクチイワシ(小イワシ)の地方名

カタクチイワシは地域によりユニークな名前で呼ばれています。
・アマゴ:岩手県
・カワナシドブ:岩手県
・スズロ:宮城県
・イシコイワシ:東京都
・シコイワシ:東京都、神奈川県
・ゴマメ:東京都、神奈川県
・シラス:東京都、神奈川県、富山県、和歌山県
・ヒコイワシ:神奈川県
・カワキ:石川県
・ゾンガ:富山県
・チョウジョウイワシ:三重県
・オオカメイワシ:三重県、和歌山県、岡山県
・シシコ:愛知県
・シロメ:愛知県
・カンイワシ:和歌山県
・コシナガ:和歌山県、大阪府、佐賀県
・タレクチイワシ:京都府、島根県、山口県
・コマイワシ:大阪府
・シコロ:兵庫県
・シロゴ:兵庫県
・タルクチイワシ:兵庫県、鳥取県、鹿児島県
・コイワシ:広島県
・ガライワシ:広島県
・カナヤマ:山口県
・エタレイワシ:高知県
・エタリユワシ:高知県
・アオイワシ:高知県
・アカアタマ:高知県
・ドロメ:高知県
・エダレ:福岡県

イワシのことわざ

鰯で精進落ち

精進期間が終わったのにイワシでお祝いをしたことからできたことわざで、長い間頑張ってきた努力が報われないという意味です。
ちょっとイワシが申し訳ないことわざですね。イワシの本当の美味しさを伝えたいなと思ってしまいました。

鰯の頭も信心から

節分では恵方巻とイワシを食べますが、そのイワシの頭を柊の枝で刺し玄関に飾るという習慣をご存知でしょうか。
イワシの匂いを鬼が嫌うため鬼を払うことができると信じられており、そこからできたことわざです。
どんなにつまらないものも、信仰すれば尊く思うという意味です。

鯛の尾より鰯の頭

大きな集団の低い地位にいるより、たとえ小さな集団でもその長になるほうがいいという意味です。
「鶏口となるも牛後となるなかれ」と類似します。

イワシが付く地名

音戸町鰯浜(おんどちょういわしはま) [広島県呉市]
鰯江町(いわしえちょう) [愛知県愛西市]
鰯ケ島(いわしがしま) [静岡県焼津市]

カタクチイワシ(小イワシ)のまとめ

小イワシは夏のイメージが強くあるかもしれませんが、実は冬から春にかけての小イワシの方が脂ノリがよくとろけるような食感でとても美味しいのです。小イワシはとにかく鮮度が落ちるのが早い!きのした生魚店では小イワシの時期には美味しい刺身を求めて多くのお客様が来られます。興味のある方はぜひお問い合わせください。

きのした生魚店には個性あふれる鮮魚が揃っています。

今日もいい一日になりますように。

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